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prologue 誓い合った友情〔0〕
男女の友情は成立するか。
人生の中で一度は聞いたことがあるであろうこの議題。
成立するに決まってるじゃんと思う人も多いと思うが、その思いを迷わせる程深く干渉する感情があるというのがこの議題の肝で。
それは恋と呼ばれる感情。
何の前触れもなく発生するその感情は時に病とも呼ばれ、今までただの友達だと思っていた相手のふとした行動や言動、または互いの認識の違い等がきっかけでその甘酸っぱい病にかかり、友情ではなく恋を選択する。
友情と恋。
この二つの感情の関係性がこの議題の難問さを加速させており、長年あらゆる文書に読点をつけさせ続けている。
そして大半が恋という感情に句点をつけてその議題を完結させる。
それが一般的な男女の友情は成立するかの答えだ。
そして、それは友情を誓い合ったあいつと俺も例外ではなかったようで。
「俺が雪芽に恋をしているとか……」
「私が楓に恋をしているとか……」
「「そんなの絶対ありえない!!」」
不定期……