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原付徘徊おじ☆彡  作者: 仲良しおじさん
音楽鑑賞の章
34/46

『セプテンバー』 ノリノリディスコ代表曲


 2023年2月



 今回はモーリス・ホワイトという黒人の男性歌手について書きます!




【アース・ウィンド・アンド・ファイアー】


 どこかのエピソードでも少し触れたんですが、アース・ウィンド・アンド・ファイアーという激ダサなネーミングの黒人バンドがありました。

 そこのボーカルがモーリス・ホワイトというおっちゃんですね。


 アース略の曲で最も有名なのはまず間違いなく『September(1978)』です。

 底抜けに陽気なディスコミュージックです。

 日本でもCMやらなんやらに結構起用されていたそうなので、聴いてみたらわかるという人も多いかと思います。


 リズムがマジで中毒性高いです。

 合いの手ふうに差し込まれる軽快なブラスバンドも気持ちいい!

 一から百までポジティブで出来上がっていて、これ聴いてるあいだは頭アホでいられます(誉め言葉です!)。


 PVと一緒に聴くと楽しさ倍増ですよ。

 でも、ちょっと映像のビジュアルが攻めてるので、たぶん初見だと「きもっ…」って引いてしまう可能性はあります。

 黒人たちが横一列になって体を揺らしながら演奏&コーラスしてる図なんですけど、メンバーの衣装が目を焼くほどチッカチカに主張していて、画面にもギラギラにエフェクトかけてるんですね。


挿絵(By みてみん)

 YouTubeより引用:September / Earth, Wind & Fire


 常軌を逸してますよ。

 やることが半端ねえな! と、僕も初めは引きました。

 でも中毒にやられてすぐに常習者に成り果てました。




【この流れで90年代のドラマを語る】


 話が大きく逸れてしまいますが、この曲との初めての出会いは小学生の中頃だったと思います。

 ほぼ知らないと思うんですけど、当時放映していた日本のドラマに主題歌として使われてたんですよ。

 『平成夫婦(メオト)茶碗』というドラマです。その2(続編)です。

 主演は東山紀之と浅野温子。

 あと今ググって衝撃を受けたんですが、子役として濱田岳さんも出ていたみたいですね(auのCMの金太郎役の方ですね)。


 Septemberはエンディング曲で、そのとき曲にあわせて流れる映像が好きだったのを覚えてます。

 物語の舞台となる小さな商店街で、住民に扮している脇役キャストさんたちがキレキレのダンスを披露するという。

 小規模のミュージカルっぽい演出だったんですね。


挿絵(By みてみん)

 YouTubeより引用:続・平成夫婦茶碗主題歌『セプテンバー』


 僕は昔からミュージカル全般に対して謎に熱い憧憬の念を抱いてるんですが、たぶんその原点になったのがこの曲です。

 と同時に、初めて意識して触れた洋楽でもありました。

 という経緯ですごく思い入れがある大好きな曲です。


 ちなみにドラマはつまらなかったです。

 小学生だったので内容を理解できてなかったというのもあると思うんですけど。


 にもかかわらず毎週欠かさず観てました。

 というのも、放送時刻が22時からの1時間枠だったと記憶してるんですけど、それが幼い僕には夜更かしとしてギリギリ耐えられるかどうかくらいの絶妙なラインだったんです。

 要は背伸びしたい盛りの少年のささやかな冒険です。


「良い子は寝てるはずの時間に起きて子供向けじゃない番組観ちゃったぜ。ちょいワルしちゃったぜ」

みたいな。


 目をこすりながらつまらないドラマ観て、最後にSeptember聴いて、満足して布団に潜る。

 そういうことがすごく楽しくて幸せだった年齢でした。




【ホームランと全空振り】


 残念ながら(?)、アース略の曲でSeptember以外に好きだなと思える曲って無いんですよね。

 ナチュラルに好みじゃない。


 すごく不思議というか、腑に落ちない現象なんですけど、

「これは運命の出会いだ!」ってくらい首ったけになった曲があったとして、

 嬉々としてそのアーティストの別の曲を視聴してみると、驚くほど心にヒットしない。


 なぜか一曲だけが特大ホームランで、その他は全空振り。

 そんな極端すぎる邂逅って経験したことないですか。


「こんなにヤバい曲作るのに。お前には期待してたのに。なんでだよ……」


 みたいな、裏切られた感を勝手に感じるんですよね(迷惑)。

 そういうの、特に洋楽では多い気がしますね。


 アース略はそのパターンなんですけど、September以外にもう一曲だけヒットがあります。

 正確に伝えるとアース略が解散したあと、ボーカルだったモーリスがソロ活動を始めて、そのときに作られた曲です。

『I Need You(1985)』

 ゴリゴリのラブ・バラードで、バンドだったときとはだいぶ路線変えてきたんじゃないかという感じです。

 モーリスはこういうの歌いたかったんだ、みたいな。


挿絵(By みてみん)

 YouTubeより引用:I Need You / Maurice White


 この曲は最高ですよ。

 情熱というものをここまで表現できる奴&媒体はそうはないやろ、というくらい沁みます。


 もはやすべてが美しいんですけど、特筆すべきは前奏かもしれません。

 モーリスの声じゃないとこ(笑)なんですけど、僕はこの前奏部分を聴いたその瞬間に「来たわ……」って思ってました。


 僕の中での2月曲なんですけど、寒さの厳しい真冬ほど沁みると思います。

 大雪を避けて逃げ込んだ喫茶店で流れてた、みたいなシチュエーションが最高でしょうね。


 勝手なイメージですけど、まだ11月とか12月って、「うわ~超さむ~いw」みたいなノリでいられるレベルのキツさじゃないですか。

 それが2月になると、真顔で押し黙っちゃうような、なんていうか殺しにかかってくる感じの寒さになりますよね。

 殺伐と張りつめた空気。

 きっと1年の中で2月が一番嫌いって人も多いのではと思います。


 でもそういう強い負荷がかかってるときこそ記憶がくっきりと頭に刻まれる気もします。

 不思議と、2月の思い出っていろんなものがクリアに甦ってくるんですよ。

 確かに厳しい、でもその厳しさをこの曲に支えられながら耐えたなあ、とか思い出すと、愛が止まらないですね。

 2月に聴くバラードは特別な重みが上乗せされると思えて、僕はとても好きです。




~Happy End~




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