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夢の国(クリスマスランド)  作者: 内藤理恵
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 白と濃い赤のタイルのお風呂場は清潔でサンタイルさんの性格を表すようだった。白い汚れのない心、温かい熱い心。まだ深くは知らないが、2日間、一緒にいた感想だ。

 じんわり熱いお湯になったお風呂に浸かる。ふと、パソコンのことを思い出した。明日もあの、日本で起きる過去の動画を見なくてはいけないのか。パソコンをくれた神さまはいったい何を考えているのだろう。現実を見ろということか。忘れるなと言いたいのだろうか。

 お風呂から出ると、サンタイルさんが窓から外の景色を見ていた。

「積りそうだね。明日は釣りなのに」

 そうだった!雪でも釣りは可能なのだろうか。

「無理そうですか?」

「いいや、これくらいの降り方なら大丈夫だろう。ここは漁師の住む町だからね。吹雪じゃなければみんな釣り竿を持つよ」

「吹雪になることあるんですか?」

「ああ、一昨年かな、誰かが天上の神を怒らせたんだ」

 天上の神さまなんているんだ。僕にパソコンをプレゼントするように言ったのは何の神だろう。そういえばギリシャ神話では多くの神々が登場する。この島にも同じくらい神がいるのかな。ゼウス。ポセイドン、アプロディーテ、夢みたいだ。

「さあ、もう寝よう。明日は早く起きないとだろう」

「はい、アラームをセットしておきます」

 僕はスマートフォンを持った手を上にあげた。

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