長期休業10
自分で書いている人ならわかるかもしれませんが…
書籍化されている小説と自分の書いている小説を見比べてしまい…
つい、ネガティブになってしまいがちです…
山賊に襲われた日から一夜明け、太陽が昇り始めたころに俺は目が覚めた。
すると、俺はテントの近くに魔物か人なのかはわからないが何かがが居る事を察知した。
だが、すぐにその存在が何のか俺は理解した。
「ジェイコブ剣士長がいない…外の気配は剣士長の物か」
俺は外の存在がなんのか調べに行こうとした時…
隣に寝ていたはずの剣士長が居ないことに気が付き外の存在が、剣士長だと結論付けた。
その事が分かり、俺は慌ててテントを出る必要が無くなったので寝起きにふさわしいアクビをしながらテントを出て行った。
「ふあー…ジェイコブ剣士長、何を?…」
「おはようございます、エリック様。ちょうど筋トレをしていたところです」
剣士長の姿は上半身裸で汗が滴っていた。
(汗をかくのは良い事だが…どこでその体を洗うんだ?…)
「水は持ってきているのか?」
俺は心配になり剣士長に質問したが…剣士長は右手に竹筒を加工して作られた水筒を持ちながらやってきた。
「お水はこちらです、どうぞお飲みください」
剣士長はどうやら俺が喉が渇いて質問したと思っているのか、
右手に持った水筒を俺に近づけてきた
「剣士長…俺が聞いたのは、その汗だくの体をどうするのか…だ…」
俺の話を聞いてやっと理解したのか、剣士長はまずいと言ったような顔をしていた。
「考えて…いなかったんだな?…」
「は、はい…お恥ずかしながら…」
剣士長は俺が懸念した通り、そこの点を考えていなかったようだった。
「バケツかなにか少し大きめの入れ物はあるか?」
「はい、それでしたら…ここに」
剣士長は少し落ち込み気味に、タライの様なバケツの様なものをもってきた。
俺はそれを受け取りすぐさま地面に置いた。
「ドレイン」
俺が魔法を発動させると
その入れ物にどこからともなく水があふれ出てくるような不思議な事が目の前で起きていた。
「魔法と言うものは…何でもありなんですね…」
剣士長は俺の魔法を見て唖然としたような口ぶりだった。
「ほら、これで体を拭いてくれ」
俺はテントの中にあった白いタオルを剣士長に投げ渡した
「ありがとうございます!」
そう言ってから剣士長は水につけたタオルで汗だらけの体を拭っていった。
「エリック様もう1つお願いしてもよろしいですか?」
「ああ、何か問題か?」
俺の聞き返した言葉は少し早計な判断だったかもしれないと、口にした後に思ってしまった。
「問題と言えば問題かもしれませんが、ミーナ様達を起こしてきてはくれませんか?もう少ししましたら出発したいとおもいますので」
「そんなことか、わかった…まかせてくれ」
俺は眠れる姫を起こしにもう1つのテントを目指すことにした。
「もう少しで、出発するぞ。そろそろ起き…ろ…」
俺は無造作にテントを開け、声を掛けてしまった…
(そうだった…ここにはアメリアもいるんだった…)
「んん…」
ミーナはいつも通り何故か下着のままアメリアを抱き枕のようにして寝ていたが…
俺の掛けた声のせいで意識が覚醒しそうになっているのを確認し…
俺は瞬時にテントを閉めた。
(まるで、覗きだな…)
俺は今の現状を他の人に見られたりしたら、確実に覗きと思われるような行為をしてしまったと、自覚してしまった。
すると、そのテントから何のちゅうちょも無く下着のままミーナが出てきた。
「ふぉはようございます…今日も良い天気ですねぇ…」
ミーナは寝ボケているのか、挨拶をした後に下着のままどこかへ行こうと足を歩かせ始めた。
「ミーナ、何を寝ボケている…ここは外だぞ…服を着ろ…」
「服ですかぁ?…あ…」
ミーナはようやく自分の服装に気が付いたのか顔を少し赤らめ足早にテントの中へ戻っていった。
すると、中から喋り声が聞こえてきた
「アメリアさん、そろそろお時間ですので起きてくださいの」
「…あれぇ?…私夢見ているみたい…こんな間近にミーナ様が居るなんて…」
「アメリアさん?…しっかりしてください夢ではないですわ」
「夢じゃない!?…う…そ…本物!?…」
バタンッ!と言う誰かが倒れたような音がテント内から聞こえてきたと、同時にミーナが叫び始めた。
「アメリアさん!お気を確かにしてくださいの…」
(アメリアまでもが、寝ボケているのか…出発するのはもう少し先になりそうだな…)
アメリア抱き枕…
少しほしいような…いえ、なんでもないです