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剣術学校の赤点候補生  作者: 暁 皇成
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合同訓練6

どうも。

花粉で死にそうです。

「ここでは、何もできませんし移動しませんか?」


ハリー元魔法士長は優しい声で俺達に提案してきた。


「は、はい!そうですね!」


俺達の担任の先生は緊張して固くなりながらも返事を返した。


元魔法士長はそんな担任の先生を見てニッコリと笑いかけた


「そんな、固くならなくてもいいのですぞ?…

それでは、いきますか」


その言葉を残し、元魔法士長は学校の中へ向かって歩き出した。


俺達は魔法士育成高等学校の門の近くで話し込んでいたため、元魔法士長の後について歩いていった。







元魔法士長を追いかけて先に魔法士学校の生徒達がこちらを見ながら座っていた。


「今日は、先日から言っていた通り、剣士育成高等学校の生徒さん達がここに来てくださった。将来のためにも貴重な経験が今日はできると思う、ふざけたりは絶対にせんように。それとケガはするのは仕方ないがなるべく気を付けてくれ」


俺達は座っている魔法士生徒の前で立って元魔法士長の話を聞いていた。







「ハリー先生、剣士育成高等学校の生徒達は俺ら魔法士の盾を任せられるほど、実力があるのですか?」


俺達が黙って聞いていると、魔法士生徒の中から手を挙げ語りだした生徒がいた。


その生徒はまるで自分に釣り合う人間は剣士学校にはいないと思うかのような話しの内容だった。


それに対して、俺達は少しいきどおりを感じでいた。


「今、あいつは明らかに俺達の事をバカにしていたよな…」


「していたな」


「まじないわ~」


俺達はコソコソ手を挙げている生徒の事を話していた


そんな中、俺達クラスの1人の生徒が口を開いた…


「あいつ、斬っちゃっていいんじゃね?」


俺達の学校の生徒から思いがけぬ言葉が発せれられた。


魔法士学校のたった1人の生徒の言葉で魔法士対剣士の一触即発の状態になっていた。



「お前、何をふざけたことを言っている!」


手を挙げて質問してきた生徒に向かって急に元魔法士長は怒鳴り始めた


「合同訓練が始まる前から一緒に訓練する仲間の事を信用できずに、あげくの果てに…バカにしたような言い方をして!自分のせいで訓練中にケガ人または死人が出ても言い逃れをできるようにしているようにしか思えないぞ!見ているこっちまでも恥ずかしくなるわ!」


元魔法士長は手を挙げて俺達剣士学校をバカにしていた生徒をきつく叱っていた。


(元魔法士長は現役時代はかなり厳しい人だったと、ミーナから聞いていたが…ここまでだったとは…)


あれだけ優しかった元魔法士長の変貌ぶりを見て怒られている生徒だけでなく、ここにいるすべての人が元魔法士長の怖さを知る事となった。





「すまない、剣士学校の諸君…お見苦しいところをお見せしました。」


そう言い俺達剣士学校の生徒達に頭を下げた。


「頭をお上げください!我々も全員が全員実力がある訳ではないので、こちらもご迷惑をおかけします」


(先生の言葉が指している生徒は…確実に俺の事だな…)


俺はくだらない推測をしていると、元魔法士長のおかげで魔法士学校と剣士学校の一触即発の状態はなくなったようだった。


「それでは、次に剣士学校5人と魔法士学校5人の合計10人1組の班を作る。だが、班は既に剣士学校と話し合いながら決めておる、お前たちが急ぎ考える必要はないぞ。」






そして、元魔法士長は次々に班を作り上げていった。


剣士学校の班は前回実戦訓練をした時と同じ班でそこに魔法士学校の生徒が加わるような感じだった。


「余りはいないな?」


元魔法士長は合同の生徒達を見渡し頷いた


「それでは、森へ向かうぞ」


森へ向かおうとした時もっともな質問をなげかけられた


「ハリー先生、護衛の兵士達はいないのですか?」


「いるのだが…先に森へ行き上級クラスの魔物がいないかどうかの探索をおこなってもらっている」


(前回の実戦訓練ではどうかわからないが…事前調査は大事だな)

優しいと思っていた人が急に怒鳴り始めるものほど怖いものは無いんじゃないかな?

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