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剣術学校の赤点候補生  作者: 暁 皇成
54/78

合同訓練4

カスタムキャストで徐々に登場人物を作っていきます。

(買い物とは…武器や防具の調達や生活必需品のたぐいじゃなかったのか…想定外だ…まさか、この事だったとは…)





俺とセレスティアは待ち合わせ場所の花屋の前で合流した後、王都へ向かうことになった。


そこで俺は自分の考えが間違っているのだと思い知らされることとなった。







「エリック君、これなんかどうかな?」


セレスティアは掛けてあった服を手に取り、両手でその服を伸ばした後に自分の体にくっつけて俺に見せてきていた。


(どう…と聞かれてもな…)


俺は服を選んだ事などほとんどなく、いつもミーナが1人で…


「エリックは!どれも似合いますわ!あれも!これも!全てが!輝いて見えますわ!」


などと叫びながら俺の服を選んでくれていたので、俺自身自分で服を選んだことなど無く…


美的センスはもちろんの事…


ファッションセンスなどは皆無だった。


(服の事を聞かれても全く分からないからな…ミーナがいつも口にしている言葉で誤魔化すか…)


「セレスティアは、どの服でも似合うと思うぞ」


俺はセレスティアの目を見ながら話していると、急にセレスティアはピクンッ!と体が動いた


「も、もう~そんな、冗談はよしてよ~…」


セレスティアは少し頬を赤めながら俺から目を逸らしていってしまった。


(冗談では、ないのだが…俺には良し悪しがわからないだけだ…)


俺は心の中で呟いているとセレスティアが自分の買い物だけ付き合わせて悪いと思ったのか声を掛けてきた。


「そういえば…エリック君は、服選ばないの?付き合うよ~」


ファッションセンスなど皆無の俺は、せっかく付き合うと言ってくれたセレスティアに悪いと思ったが…


断わることにした。


「いや、俺は」


セレスティアが何かをひらめいたのか俺の声をさえぎるようにして話し始めた


「そうだっ!せっかくだから、私が選んであげるよ~」


セレスティアが口にした言葉は俺にとっては、ありがたい申し出だった。


「そうだな、セレスティアにまかせ…」


俺が喋ている最中に、またしても…割って入ってきた。


「迷惑だった?」


セレスティアの言葉は俺の話を一切聞いていなかったような質問でもう一度お願いすることにした。


「俺は構わない。逆にお願いしたいぐらいだ」


「お願いだなんて、エリック君はファッションセンスがいいから私ごときが、選んでいいのか不安になるよ~」


セレスティアは俺の服装を見てから元気がなくなっていってしまった。


(朝…俺の服装を見て大絶賛していたな…)


俺はセレスティアが不安になった原因が分かり、打開策を考える事にした。


(ミーナが俺の服を選んでくれたと教える訳にもいかないしな…)


「セレスティア、俺はお前に選んでもらいたい」


俺は考え込んだ末に素直に伝える事にした。


「え?…私に?」


セレスティアは当然のように驚いた顔をしていた


「他に誰が居る」


「いいの?」


「ああ、頼む」


「…わかった!まかせて~!」


俺の強引なお願いで頼られていると理解してくれたのかセレスティアは元気が戻ってきていた。


そして、やる気十分で張り切っているようだった。








 それから、俺達は服屋を何件も周り…


ふざけた服からちゃんとした服まで何着も着させられていった。







「エリック君は、やっぱ何を着ても合うね~」


セレスティアはまるでミーナのような言葉を口にしていた。


「そうなのか?」


俺はミーナに言われた時は聞き流していたが、セレスティアにまで言われると…どこがそうなのか少し興味が湧いてきた。


「うん、特に黒髪のところが珍しくて…新鮮な感じがして私は好きだよ~?」


(髪がいいのか)


俺はミーナの言いつけ通り、ちゃんと女の子を褒めるとこにした


「黒髪がいいのか、なるほど…ありがとう。俺もセレスティアの紫色の髪は良いと思うぞ」


「ほ、本当!?」


俺の事を聞いてセレスティアは見るからに喜んでいるようだった


(ミーナの言っていた事は本当だったらしいな…褒められて嫌な気持ちになる人はいない…か…)

服で遊ばれるエリック

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