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剣術学校の赤点候補生  作者: 暁 皇成
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体育祭8

ごゆっくり、どうぞ

「報告するのは組織としては重要で校長のしたことは正しい。だが、俺は個人的にそのやり方は今回に限っては好まない。報告した結果…ミーナは非常に俺の事を心配していた…だが…ミーナを心配させても、なんの解決策にもならないだろ」


俺は校長先生に八つ当たり気味に喋りかけた。


「すまない…取り乱してしまった」


俺は校長先生の返事を待たずに謝罪の言葉を口にした。


「いやいや、私も何も考えずに…伝えてしまった事は申し訳ないと思っています…ですが、お伝えするしかなかったことをご理解いただければさいわいです」


校長先生は敬語を使い苦笑いを浮かべながら喋っていた。


俺はそれを見てから掃除をすることにした。










「これで失礼します」


俺は一度頭を下げて退出しようとした時、校長先生から声が掛けられた


「エリック君、悔しくはないのかね?」


「どういう事だ?」


俺は急に変な質問をされて訳が分からなかった。


「エリック君は本当は英雄と呼ばれるだけの実力をもっているのに、実力がないような扱いを受けて…悔しくはないのかね?」


「それは、少しは思うところがあるが。俺はそれでも学校へ行きたいと思ったんだ、俺に才能が皆無だったのを除けばすべてが楽しい。校長にはこれでも感謝しているんだ…俺を入学させてくれて…おかげで今しか楽しむ事の出来ないことが体験できたんだ。ありがとう…」


俺は多少は悔しいと思いながらも校長先生に感謝の言葉を伝えた。


「エリック君…辛い事があったらすぐに言ってね。なんらかの処置をすぐに私も取るから。遠慮しないで言ってね」


校長先生は俺が生徒間で困っていると思ったのか優しく話しかけてきた。


「ああ、本当に困った時が来たら遠慮なく相談させてもらうぞ…」


俺はここで断ったら本当に生徒間でトラブルになった時に後ろ盾がいない状態になる…


(この校長なら俺を見捨てることはしないと思うが…)


などと思いながらも、念のために保険をかけとくことにした。


校長先生はニッコリと笑い話しかけてきた


「それは、もちろんだよ」


俺は校長先生の返事を聞き校長室を後にした。















体育祭当日…


俺達はあれから、どの種目に誰が出るのかクラスで話し合いなんとか当日までには決めることが出来た。


そして、生徒達はグラウンドに綺麗に整列がおわり、校長先生が生徒たちの前に出てから口を開いた


「さっそくだが、体育祭を始めたいと思う、だが…まずは急に体育祭と言う事になってしまって、すまないと思っている。」


校長先生は急に謝罪の言葉を口にした。


「だが、楽しく体力を付けてほしいとの思いで体育祭を開くことにしたと言う事だ。こんなふざけたやり方で体力を付けるなんて、理解もしたくもないしやりたくもないと言う生徒は必ず居ると思う。だが、今回だけは我慢してクラスで力を合わせて優勝をめざしてくれ。それに、優勝したクラスにはそれなりの特典が付いてくる…その得点とは、優勝したクラスに…1週間後に予定している魔法士育成高等学校との合同訓練ができる権利を手に入れるという物だ。各学年1クラスだけ行けるという事とになる、ぜひ頑張ってもらいたい。それでは、健闘を祈る」


校長先生は話し終えたのか生徒達の前から離れていった。








最初の種目は50m走から始まった。


「みんな!がんばれ!」


「たのむぞー!!」


俺のクラスに熱が入ったように盛り上がっていた。


そして、俺達Bクラスは

3クラス中2位と言う順位になった。


続いて100m走が始まろうとした時…


不意に後ろから声が掛かった


「エリック、少し来い」


俺は急に担任の先生に呼び出された。


「どうかしましたか?」


「校長先生が何故か、お前を呼んでいる…校長室へ来るようにと伝言を任された…お前、何かしたのか?」


先生は俺を疑いの目で見てきていた


「いえ、俺は何もしていませんよ」


「そうか、ならいいんだが…失礼のないようにな」


先生の注意を受け、俺は校長室を目指す事にした。

エリック、呼ばれちゃった。

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