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剣術学校の赤点候補生  作者: 暁 皇成
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実戦訓練10

私の好きなシーンです。

「早く…!早く!逃げて!エリック君!」


アメリアは俺の肩を持ち左右前後に体を揺さぶってきた。


(カルロスは、逃げたか…悪い手ではないが…仲間を置いて逃げるとはな…卑怯者と言う事か…)


俺は完全にアメリアを無視して一人の世界へ入っていた。


「エリック君!…お願い!…逃げて…」


アメリアは泣きながら俺を逃がそうとしてくれていた。


「私が時間を稼ぐから…お願い!…生きて…エリック君…」


俺はアメリアに心配をかけてしまったと思い自分が情けなく思えた。


(俺は心配されるほど落ちぶれていたのか)


などと、なさけない自分を笑ってしまった。


「アメリア、少し…目をつむってくれるか?」


俺は上級魔獣を目の前にしてアメリアにお願いをした。


「い、今ですか!?」


「ああ、たのむ」


俺が真剣な顔をしているのを見て、アメリアは訳が分からないまま目をつむってくれた。


そして俺はアメリアにゆっくりと近づき…


魔法を唱えた。


「ゾ・シュラーフェン…」


俺は眠りの魔法をアメリアはもちろん、おびえているレティシアとエカテリーナにも眠りの魔法を掛けた。


すると、その隙を狙って目の前の上級魔獣は俺達にキバをむき出しにして突進してきた。


俺はその一瞬の行動を見逃さず瞬時に無詠唱で魔法を放った


(ロックバインド…)


地面がえぐり取られ岩のような形になり、それが複数生成され…


その岩々が目の前の魔獣に一斉に勢い良くぶつかっていき…砕けちった。


すると、激しくぶつかり砕けた岩々が魔獣に再びくっつき…


デカい丸い玉のようになり…


魔獣の姿が段々と埋もれて行った。


それはまるで岩で拘束したような魔法だった。






すると、アメリアは急に倒れ始めた。


俺は自分で眠りの魔法を使ったのを忘れ、慌てて眠ってしまったアメリアをゆっくりと受け止めた。


そして俺はアメリアを木の傍に優しく座らせた。


レティシア、エカテリーナ達も安全な場所に置いた後…


俺は目の前の上級魔獣と向き合った


「確か、お前の魔物名は…ケリュガノスで…あってるか?」


俺は答えられるはずもない存在に質問をなげかけた。


すると、俺の質問に答えるかのように岩に拘束されていたケリュガノスは岩を破り、四足歩行の黒のような紫のようなオーラをまとった3メートルにもなるだろう魔獣が姿を現した。


「俺の拘束魔法がもう、抜け出されたか…」


俺は少しケリュガノスの事をあなどっていたのかもしれない。


(拘束魔法など基本的に効かないはずなのだが…)


強い魔物になればなるほど拘束魔法が効かない傾向がある。


だが、この魔獣は多少なりとも動きを止めた。


つまりは、そこまで強敵ではないという事に他ならなかった。


「その、見た目で…拍子抜けだな…もう、いいか…」


俺はこれ以上こいつを生かしても何も得がないので殺すことにした


「マルタプル・フォトンレーザー…」


俺がそう唱えると、俺の周りに複数の小さな光が現れた。


その光が少しずつ大きくなっていき…


そして、高熱光線…複数のビームが放たれた。


その複数のビームはすべてケリュガノスに命中し…


放ち終わった後には…


ケリュガノスは見る影もなく…


穴だらけで倒れていた。


その穴には高熱だった事を物語っているように、撃たれた所が溶けたような状況になっていた。


「少し、やり過ぎたか?…」


俺は魔法を放ち終えた時に少しやり過ぎたと後悔をした。


「やってしまった事は仕方ない…」


俺は悔やむのをやめて、即座に次の行動へ移ることにした。


「おやすみ…」


俺は急に独り言を喋りアメリアの近くで一緒に眠ることにした。
















数分後…


俺の予想していた通り、先生と現役の兵士達が走りながら現れた。


「みんな!大丈夫か!」


先生が怒鳴り声にも似た声で生徒たちの心配をしていた。


「みなさんは、眠っているだけのようですね」


現役の兵士が先生を安心させるために生徒達にケガがない事を伝えた。


「そうか!…よかった!…本当に…」


先生は見るからに安心したようだった。


「ですが…この魔獣の…死骸は…なんですか…」


「「!?」」


現役の兵士達が目の前の魔獣のありえない死に方に驚き隠しきれていなかった。

子供からの!夢!

ビーム!

私には!たまりませんね!

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