表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣術学校の赤点候補生  作者: 暁 皇成
24/78

剣術大会5

本当に!ギリギリ!やばい!

(確か、これは神々の時代に失った語言だったような気がしたな…意味は…『手放すなよ』だったか?…この話の流れを読み取ると…アメリアを放すな…か?犯人は、ジョセフか…)


俺は犯人が分かった瞬間、


不意に笑ってしまった。


「どうしたの?エリック君」


俺が笑った事に不思議に思ったアメリアが問いかけてきた。


「ああ、あいつがこんなに回りくどい事をするとは、おもっても見なかった」



アメリアが急に驚いた顔をした


「え!エリック君!この文字読めたの!?」



「読めないと答えたら嘘になるな」



俺は答えを濁らせて返事をした。


「それって…読めるってことだよね!?すごい…エリック君はやっぱりすごい…」



「読めるとは言ってないだろ?俺はそこまで知識が多い訳ではない。」


(本当に…ジョセフ…やってくれたな…この文字は普通の人なら絶対に読めない文字だよな…)




「そうなの?…」



俺はコクリと頷いた。


「それで、どんな意味なの?」


興味深々みたいな顔でアメリアが問いかけてきた



「そうだな…」


俺は答えようとしたが、ほんとにそれを口にしていいのか戸惑った。




(これを言ってしまったら、俺が完全に読めると勘違いされてしまうな…それは避けた方がいいだろう)




「すまない…俺じゃ読めないな…」


「そっか…ごめんね?…変な事聞いて…」


アメリアは本当に申し訳ないと言うような顔をしていた。



「大丈夫だ、俺こそ答えられなくてすまないな。」



「エリック君は!悪くないよ…」



アメリアは必死になって俺をフォローしてくれたが、

悪いのは全面的に俺だった。


(読めないなんて嘘をついているからな…完全に俺が悪いんだが…アメリアは優しいな…)


俺はアメリアの優しさに甘えようとしたくなる程だった。


俺はその優しさに甘えてしまうのは簡単だ…


だが、甘えてしまってはいけないと思い至った




(この先、自分が悪くても自分が悪いと認められなくなる可能性がでてきてしまう…)




少し考えすぎかもしれないが、ちゃんと悪い事は悪いと判断したいと心に決めた。


「アメリア、送っていくよ」


俺はそう言い先に階段を降りて行った。


「待ってエリック君…一緒に帰るってことだよね?…」


「そのつもりだが?」


俺は会話を前にもした感覚に襲われた


(前にも…どこかで…)


「先に歩かれたら、一緒に帰るって言わないよ?…」


アメリアが口にしたセリフも前に聞き覚えのある言葉だった。



(そう言えば、あの時か…罰ゲームで俺に近づいてきた子もアメリアと同じことを言っていたな…)



「すまない、これから気を付ける」


俺はそう言い、アメリアの横に並び一緒に帰る事になった。












 俺はアメリアを家まで送り、自宅へ戻った。


アメリアを家まで送りに行くのが日課になったようだった。




「おかえりなさいませエリック様」



家を空け、中に入るといつも通りメイドのエーベルが立っていた


「ただいま」


エーベルはニッコリと笑いかけてきた


「今朝エリック様がミーナ様をお探しでしたようなので、ミーナ様がいらっしゃった時にお伝えした所…エリック様の部屋で待っていると言っておりました」


「わかった、伝えてくれて助かったよありがとう」


「いえいえ!私はメイドですので当たり前の事をしたまでです!」



エーベルはそう言いながらも嬉しそうな顔をしていた。




俺はそんな嬉しそうな顔を見てから自分の部屋へ向かった。

デジャブってやつですね。

はい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ