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剣術学校の赤点候補生  作者: 暁 皇成
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思わぬ来訪者9

英雄がどれだけ凄いのか…

俺達は運動着に着替え終えグラウンドに向かった。


既にグラウンドには2クラスが騒がしいながらも座っていた。


俺たちBクラスはいつもなら一年生の中で真ん中に座るははずだが、後から来たためCクラスの横に座ることになった。


俺たちは静かに座ったが、ほかのAクラスCクラスは未だに騒がしかった。


俺は他のクラスが未だに騒がしい理由はわからなかった、仕方なく前を向いた…すると、先生が立っている奥に威風を放っている存在が二つあった。


(他のクラスが騒がしい理由はこれか…)


俺達クラスの生徒も段々その威風を放っている存在に気が付いたようだった。


「あの、たたずまい…英雄のお二人よ!」


一人の生徒が大声で叫んでから俺達のクラスはいっきに騒がしくなった。


「ほんとだ!」


「すげぇ…」


「俺…初めて見た多分あれが、英雄様だよな…」


俺達のせいで、ますますグラウンドがうるさくなっていった


「うるさいぞ!お前ら!静かにしろ!」


先生はいつにも増してキツイ言い方をしていた。


「先生っ!そんなキツイ言い方をされては生徒さん達が怖がっちゃいますよ?それに見ている側からもあまり気分の良いものではないですよ?」


先生に注意するような言葉を発したのは…先生の奥に居た少しチャライ金髪の英雄だった。


そう言われた先生は慌てたような様子を見せた


「た!大変お見苦しいところをお見せしました!…」


「いえいえ、こちらこそ横槍をいれてしまい申し訳ない。ささ!先生っ!始めちゃってください」


その言葉を聞いた先生は、話し始めた


「それでは、みんな集まったようなので。授業を始めたいと思う。まぁ、みんなは気づいているだろうが…今日は!英雄のお二人におこしいただきました!サミュエルさんとサラさんです!」


先生は後ろに下がり英雄の二人が前へ出た


「ご紹介にお預かりましたサミュエル・ジョセフです!使っている武器は…皆さんもご存知!槍のブリューゲル!よろしくう~!それと、この学校にはかわいい子がいっぱいいるようだね!」


ジョセフは最後に女子にウィンクを送って隣の大盾を片手にしている女性に変わった


「どうも、サラ・エイミーです。使っている武器は…大盾がベガルタ、剣がアロン・ソード。よろしく」


英雄二人の自己紹介も終え、剣術講座に移る事になった。


英雄二人がグラウンドの真ん中へ行きその二人を中心に生徒たちはその中心で剣を振るえる程度に距離を取り集まった。


そして英雄が講師になると言う珍しい講座が始まった。


講座の最中にジョセフはちょくちょく女子生徒にウィンクを送っていき…ウィンクをされた女子生徒たちは毎回…キャー!ジョセフ様~!と言う、もの凄く嬉しそうな叫び声を上げていた。




そんな楽しそうな様子だったジョセフが、俺と目が合い急に真剣な顔になり無言のまま俺がいる方向へ歩きだした



(見つかってしまったか…案外、見つかるのが早かったな…仕方ない…心の中で、手を振っておくか…)


俺は心の中で手を振ったが、ジョセフは気が付くはずもなく、生徒達をかき分け俺の方に真っすぐ進行してきていた。


当然、生徒達や先生方は何が起きているのかは、わかるはずもく動揺していた


「え。ジョセフ様…どうしたのかしら…」


「どうしたんだ?」


「わからない、急に真剣な顔になったと思ったら…あっちの方向へ歩いて行っちゃった…」


「なにかあったのか?」


などと、生徒達は理由もわからない事態に困っていた。


その間もジョセフは足を止める事無く俺の方へ確実に歩いてきていた。


「ジョセフ、ジョセフ!ジョセフ!!」


エイミーはジョセフを呼び止めても止まらなかったため、ジョセフの肩を掴み強制的に止めさせた。


するとジョセフは肩を掴んできたエイミーを睨みつけた


「なんだよ」


「ジョセフ私も気が付いたよ、でも多分理由があるんだよ。私たちが知らないのは知らなくていい事だからなんだよ」


「ハハ、それは笑えるな。わかったよ…そう言う事にしておくよ…」


ジョセフは俺の所に来るのをあきらめたようだった。


(俺が伝えなかった事も悪いが…お前達が来るなんて、聞いてなかったから…お相子だろ?…)



俺は心の中で一人でジョセフに喋りかけていた。

これにて、思わぬ来訪者編は終了です。

長々お付き合い頂きありがとうございます!

さて、次回からは新しい章が始まりますのでお楽しみください

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