思わぬ来訪者3
じゃんじゃん乗っけていくよおおおー!
1日1投稿だけど。…
これ以上書くのは、厳しいです。
「もっと脇を閉めて、肩の力を抜くんだ。」
先生は俺のために熱心になって教えてくれた。
俺はその先生へ答えるかのように必死になって剣を振るった
「こう?…ですか?…」
「違う違う!こう!だ!」
俺は先生が熱心になって教えてくれているのはわかるのだが…いまいちわからなかった。
ただの素振りで俺は何回も何回もやり直し、
ずっと剣を振るっていた。
「よし!そうだ!それだ!」
何回剣を振るったのか数えるのが馬鹿らしくなるくらいやった時に、
ようやく…
本当に…
ようやく…
先生からOKサインを出た
「今のを忘れないようにしろよ?次へ移るぞ!…」
先生が喋り終わった時…まるで計ったかのように学校のチャイムが鳴り響いた。
先生は険しい顔になった
「ん…なんだと…仕方あるまい…今日の剣の授業はここまでだ!各自、次の授業に備えて準備をして、遅れないようにしろよ!」
『はぁ~い』
みんなの返事が重なり、
良いハーモニーを奏でた。
そして、俺たちは先生に従い教室へ戻っていった。
俺が素振りをしていた間。
他の生徒達は次へ次へと進み、
試し切り用巻き藁を使って、本格的に切り込んでいた者もいた。
その中に、カルロスとアメリアも居た。
カルロスは元々剣を習っていたので先に進むのは当然だが…
アメリアは初心者に近いはずなのに呑み込みが早く、どんどん剣の腕が上達していった。
「うっそ!アメリア、本当に…剣を持ったことないの?すごい上手じゃん!これで、エリック君もイチコロね!」
「やめてよベランカ!も~そんなんじゃないってば~!それに、剣は持ったことはあるって言ったじゃん!」
アメリアはいつも一緒にいる女の子と休憩ついでに話していた。
「剣を持った、だけって…そんなの剣を持ったことがないのと、たいして変わらないよ~自分に自信を持ちなよ~エリック君をゲットできるんだよ?」
「言われなくても…いや!今のはなし!なしなし!」
今のアメリアの発言を聞きベランカが嫌らしい笑みを浮かべた
「なるほどなるほど~私が言わなくても、わかっていらっしゃるとは」
ベランカはニヤニヤした表情のままアメリアを見ていた
「なしって言ったじゃん!少し口が滑っただけだって!」
「アメリア、口が滑ったって事は…本当にそう思っていたってことなんだね!」
アメリアは自分の口が正直すぎるのが少し恥ずかしくなった。
「はううう…」
恥ずかしさが口から声になって出ていってしまっていた。
「かわいいな~アメリアは!」
「ベランカ…!からかわないでよ!もう!」
アメリアは頬を膨らめ怒ったような顔をした。
剣の練習が始まってから…6日は立ち、いよいよ明日が途中経過のテストをおこなう日となった。
「ついに、明日だ。いいか?簡単なテストだからと言って決して手を抜くなよ?それと、赤点は取るなよ?取ったやつにはミッチリ先生と練習の日々がまっているからな?だけど、緊張しすぎるのもよくないからな…気楽に受けてくれよ。かと言ってさっきも言ったが手は抜くなよ!」
先生のありがたいようなお言葉をいただき、テスト前最後の…練習が始まった。
みんな気合いが入っており、ふざけている者は誰一人としていなかった。
「よし、エリック!明日が本番だ!今までやってきたことをやるだけだ!緊張することはないぞ!今のお前ならきっと高得点を取れるはずだ!がんばれよ!」
練習の終わりに先生に応援をしてもらい、今日の授業がすべて終わった。
明日のテストのために早めに休むようにと学校から今日の授業は少なめに設定されてあった。
俺はいつも通り授業が終わり少したってから帰る事にした。
教室には、あまり生徒が残っていないような時間までいたのだ。
それには、ちゃんとした理由がある。
俺が憧れていた学校と少しでも長くいたいから…だった…
他の人からしたら学校はあまり居たくない場所かもしれないが…
俺の家は学校へ行けなかったほど家庭が貧しかったため…学校に、憧れをもっていた…
(本当に、俺は…入学できたんだな…)
そんな普通に暮らしている人には、わからないことを考えていると…
不意に後ろから声を掛けられた
「エリック君…少しいいかな?…」
俺はその優しい声をした方を向いた。
「どうした?」
かわいいなぁ。