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剣術学校の赤点候補生  作者: 暁 皇成
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入学8

ギリギリ間に合いました。

俺は、

勢いよく広間の扉を開けた


「まったか?アメリア」


アメリアは広間の装飾品を見回っていたところだった


「え!?ううん!」


ぐるりと俺の方を向き首を横に振った。


「そうか、待たせてすまない。」


俺はそう言いながらソファーに座った。


アメリアも俺が座ったのを見て俺と向き合う形で腰を下ろした。


「待ってないってば…それより、この広い家…エリック君の家…なんだよね…しかも、メイドまでいるなんて…すごいね。」


素直にアメリアは俺の家に圧倒されたような顔をしていた。


「広い、家か…この家も、城の広さに比べら…」


俺は喋りながら、自分で地雷を踏んでいることに気が付き途中で会話を中断してしまった。


そして。


「お城?ですか?お城の中を見たことあるのですか?」


アメリアもそこの問題点に気が付いてしまった。


(どうする…いっそのこと、話すか?…ダメだな。俺は良くても、ガモフがうるさい…どうすべきか…魔物だったら…皆殺し一択なんだが。)


自問自答しながら己の頭をフル回転させた…


すると、


部屋の扉が開く音がした。


その音と同時に声が聞こえてきた


「それは、私がエリックに教えたからよ」


その声の主は扉を閉め俺の隣に座った。


「初めまして、エリックのお友達さん?」


俺の隣に座ったミーナは友達で合っているのかの確認を俺の方を向き目で確認してきた。


俺はアメリアと友達なのか、

わからなかった。


だが、ここで首を横に振ったら恋人か…俺が無理やり連れてきたの2択になってしまうため俺は首を縦に振り、頷いた。


俺が頷くとミーナは話を再開させた


「それにしてもエメラルド色がよく似合っていてかわいい子ね」


だが、ミーナの言葉はアメリアには届いていなかった。


「ミーナ。アメリア驚きすぎて固まってるぞ。」


ミーナは目にもとまらぬ速さで俺の方を向いてきた


「わたしのせいですか!?」


俺はアメリアの固まった表情をみた


「どう見ても、ミーナが悪い。」


「へぇ~そんなこと言っていいんですか?」


ミーナは意地悪な顔をしながら言葉を続けた


「エリックが彼女のために土下座をしてまで、わたしに頼み込んで来たことを言いふらしちゃいますよ~?」


「今言ってるだろ。それに、誇張するな。」


俺が喋り終わった時…


「え!?」


突然間抜けな声が聞こえてきた。


俺はとっさにミーナの方を向いた…

だが、ミーナは首を横に振っていた。


(ミーナじゃないと言うことは…)


俺はゆっくりアメリアの方を向いた。


アメリアは、口を開いていた。


「エリック君が…わたしのために?…」


アメリアの言葉を聞いて、

俺の隣に座っているミーナが喋りだした


「そうですよ」


いきなりミーナがやさしい口調になり英雄の風格を表してきた。


そして、ミーナの話を聞いていたアメリアは俺の方を向いてきた。


だが…

俺と目が合いアメリアはとっさに目をそらしてしまった…


「エ、エリック君…ありがと…」


恥ずかしそうにしながらも、お礼の言葉を口にしてきた。


「俺は、なにもしてない。気にする必要も、ない」


俺がそう言うとアメリアはゆっくりと俺の方を向いた


「そうなの?…」


「そうだよ」


俺は即答した。


隣でミーナが何かを小声で言っていたが俺は完全に無視をした。


そして、いつか聞かれるとは思っていた事がアメリアの口からでてきた


「えっと…エリック君と、ミーナ様は…どういうご関係なんですか?…こ、恋人なんですか?」


俺の隣にいるミーナがその言葉をきいた瞬間目を見開いた


「エリックと!私が!恋人!」


ミーナはいきなり妄想を始め体をクネクネさせながら一人の世界へ入っていき、

英雄の風格は…どこ吹く風…となった。


仕方なく俺が答える事にした


「ちがうぞ、俺とミーナは…拾われた側と拾った側だ。」


「それはどういう事ですか?」


アメリアが質問したその時。


コンコンッ!


部屋にノックの音が鳴り響いた。


ミーナは妄想の中にいるので仕方なく俺が入室の許可を出すことにした


「どうぞ。」


するとドアが開けられメイドのエーベルが入ってきた


「失礼します。ミーナ様とエリック様にお話がしたいと。剣士育成高等学校の校長先生がいらっしゃいましたが…どうされますか?」


その言葉を聞きミーナは我に戻った


「少しお待ちくださいとお伝えください」


「かしこまりました」


エーベルは扉を閉め、校長先生の元へ向かっていった。

これにて、入学編は終わりにする予定です。


アメリアは、ワタクシ暁 皇成の好みのタイプです。


信じるも信じないも皆様にお任せします。

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