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間章その一『星波学園の人々』18

  ★夜衣斗★

 「既にご存じだと思いますが、我が星波学園は星波町内で最も武霊使いが多い場所ですわ」

 そう説明し出す生徒会長は、チラチラと村崎さんを気にしている。

 俺の隣に座っている美羽さんも、村崎さんを気にしている様でチラチラ。

 見られている村崎はとくに気にしている様子も無く、無表情にノートパソコンを打っている。

 ………なんだかなぁ………。

 「その為、武霊使いによる事件・事故を未然に防ぐ為に、武霊使いの管理は町以上にしなくてはいけないのですわ。ですが……学園の武霊使いは、ほとんどが未成年。教師、大人が管理をしようとすれば、反発は確実。そう考えた初代の統合生徒会長により、『生徒による生徒の為の武霊使い管理』を、『生徒校則』が作られあのですわ」

 ……なるほど……。

 「そして、ここからが肝心なのですが、生徒校則により、『武霊使いは一部の例外を除いて、必ず部活並びに同好会に所属しなくてはいけない』事になっているですわ」

 …………なんじゃそりゃ。

 俺は反射的に美羽さんを見ると、困った顔をした。

 「武霊使いと言っても、私達は学生です。勉強は勿論、人生を豊かにする為にも、所謂青春と呼べる物は必要ですわ」

 ………青春って……言ってて恥ずかしくないんだろうか?……お?ちょっと顔が赤くなってる様な……。

 「ですので、ただ武霊使いを管理する組織を作るのではなく、所属する部活並びに同行会に管理の義務と責任を委譲する事で、武霊使いの管理並びにその武霊使いの学業を両立させる事を可能にさせているのですわ」

 …………そりゃ、まあ、部活は青春の近道だろうけど………そうじゃない奴だっているぞ?俺みたいに………。

 今の話からすると、武霊使いは必ずどこかの部活並びに同好会に所属しなくちゃいけないなら、所属したくないのに所属している武霊使いも必ずいるはずだ……だとしたら、大人に管理させるより反発は少ないかもしれないが、反発がないって事はないんじゃないか?なにより、一昨日、昨日で実体験しているから余計に感じるが、武霊は『凶器』だ。所属させる部活・同好会側に、リスクも高いし、メリットも無い様に感じる。そんな武霊使いを自部活・自同好会に入れるだろうか?いくら生徒校則と言っても生徒が自分達で作った校則だ。大人が作った校則より、反発は強くなりそうだし、しやすそうだと思うんだが………。

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