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間章その一『星波学園の人々』10

  ★美羽★

 「あら赤井さん?どこに行こうとしているのかしら?」

 昼休み。私が夜衣斗さんの所に行こうと教室から出ると、隣のクラス・一年D組からツインテールのハーフ女・琴野がほとんど同時に出て来て私を呼び止めた。

 「私がどこに行こうと、どうでもいいでしょ?」

 「ええ、普段ならそうですが……今は駄目ですわ。あなたの事です。校内案内にかこつけて、あのお方の所に行くのでしょ?」

 そう琴野が言うと同時に、私達の会話に聴き耳を立てていた全員が殺気立つのを感じる。

 ……も〜この殊更女が、余計な事を……。

 「私の確認と宣言無しに、各部活所属者が、未所属の武霊使いの方に不用意に近づく事は条約で禁止されていますわ。いくらあなたでもご存知でしょ?」

 「知ってるに決まってるでしょ!……でも、夜衣斗さんは今日、初登校なんだから、学食とかの場所だって知らないだろうし、案内が必要でしょ!?」

 「あなたが案内しなくても、クラスメイトの方が案内してくれますわ」

 「そうかな?夜衣斗さんって、結構人見知りな人だから、難しいと思うけど?」

 「高々一日二日で、何を分かるとおっしゃるの?それに、あのお方のクラスには、村雲様がいますわ。ですから、あなたの心配は無用です」

 ……も〜……本当に

 「殊更は殊更うるさいなぁ」

 ぼそっとそうつぶやくと、聞えたのか琴野の口の端がひくっと動いた。

 「あ・か・い・さ・ん」

 ゆらっと琴野の背後から半透明のフェニックスの様な武霊・ヒノカが出てくる。

 それを見た外野達が一斉に逃げ出す気配がした。

 多分、私の背後からもコウリュウが出ていると思う。

 「何度……何度言ったら、分かります?わ・た・く・し・を・そ・う・よ・ぶ・の・を・や・め・な・さ・って!」

 威嚇の声を上げる琴野と私の武霊達。

 「ん〜さあ?」

 ブチっと言う音が聞こえた気がした。

 「ヒノカ!!」

 「コウリュウ!!」

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