表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
349/471

第三章『奪われたオウキ』46

  ★飛矢折★

 裏口らしき場所を見付け、そこの扉を使えなくしていたであろう鎖やら棚やらが扉の周りに散らかっていのを確認して、あたしは少しほっとした。

 この様子からすると無事に逃げてくれているのは間違いない………でも………。

 散らかっている鎖や棚をよく見ると、とても人の業とは思えない鋭い切り口………黒樹君が閉じ込められていたと言う部屋の前に在った鎖とかと同じ切り口がある。

 ………高木先生は、さらわれたもう一人の女性が武霊使いに目覚めたんじゃないかって言うけど………そんな事が、続けて起こるものなのかな?………仮に起こったとして、それは星波町の武霊の仕組みに、何か大きな変化が起こってるってことなんじゃ…………考えても仕方ないか、大人が考えても分からない、それも武霊使いでもないあたしが考えても、到底正解が分かるとは思えない。

 そんな事を考えつつ、あたしは扉から濡れない程度に顔を出し、周りを確認する。

 外は大雨になっていて、非常に視界が悪くなっているけど、隣の建物の様子が分からないほどじゃない。

 ………今いる建物は廃工場地帯の大体真ん中ぐらいにある。そんな場所を黒樹君が認識している可能性は低い。だからと言って、あの黒樹君が闇雲に逃げると思えない。じゃあ、黒樹君は何を指針にして………

 爆発音や閃光・振動が立て続けに起こってて、今も戦いは続いているのは見えなくても分かる。

 どっちが優位になってるかは………あまり考えたくはないけど、オウキを奪っている鬼走人骸側に分がある。これは、オウキの武霊使いである黒樹君が承知していないなんて事は、まずないと思う。だとすると、黒樹君はその状況を何とかしようと動くはず。

 団長さんの話によると、頂喜武蔵の武霊の能力は、なんであれ貸している対象が星波町の外に出てしまえば、無効化する……町の外には武霊の力が及ばないって事なのかな?………まあ、そうらしいから、武霊使いであるあの黒樹君が、その事に気付かないなんて事はないと思う。

 ………つまり、黒樹君は、戦闘に巻き込まれない、そして、鬼走人骸達に見付からないルートで町の外に向かっているはず。

 そこまで考えて、その考えに重大な欠点がある事に気付いた。

 って、あたしも、何より黒樹君はこの辺りの地理に詳しくないじゃない。これじゃ黒樹君がどっちに向かったなんて、分かり様が………

 手詰まりな状況に少し硬直していると、別の場所を探していた高木先生が現れ、その手には何処からか傘を二つ持ってきていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ