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間章その四『容疑者黒樹夜衣斗』11

  ★飛矢折★

 今日の黒樹君は妙に山の方を気にしていた。

 それどころか……今は見た目上は普通の制服姿になっているけど……PSサーバントを着ているのを目撃している。

 多分、ステルス機能を利用して制服姿に見える様にしているんだけど………何でPSサーバントを着てるんだろう?

 あたしの不思議そうな視線に美幸が気付いたのか、何だか温かい物でも見るかのような目を向けてくる。

 ……?……あ!……っち!違うからね!そんなんじゃないからね!?

 って言いそうになったけど、そんな事を言ったら、ますます温かい物を見る様な目になりそうだったので………止めた。

 何だか妙に恥ずかしい気分になって黒樹君から視線を外した時、連続した爆発音が聞え出す。

 その音にクラス中が騒然とする中、黒樹君だけ何の反応も示さず、空中を凝視していた。

 ………もしかして………

 そう思った時、はぐれ警報が鳴り出した。

 そして、変なアナウンスが流れ、クラス全員の頭に疑問符が浮かぶ。

 「星波山ではぐれが……え?あれ?ちょっと!どう言う事……あ!失礼しました。今の警報は無しです。お騒がせしました」

 ………何なの一体………


  ★夜衣斗★

 俺の視界に小さな画面がいくつも映り、そのほとんどは星波山を様々角度から映した映像だが、一つだけ高校棟の屋上に具現化してあるオウキを映している映像がある。

 PSサーバントの機能で、いくつも飛ばしているスカウトサーバントからの映像を見ているんだが………やっぱり慣れないせいか、何となく星波山の方向を実際に見てしまう。

 今の俺はPSサーバントを着ているが、ステルス機能を応用して見た目上は普通の制服を着ている様に見ている。

 だから、普通に授業を受けていても何も言われないんだが、PSサーバントって、あんまり服を着ている感じがしないんだよな………そう言う仕様だから仕方がないが………どうも……変な感じだ……………早く出て来いはぐれ。

 そう不謹慎な事を思った時、スカウトサーバントの一部が星波山の上空で空間の揺れを確認した。

 その揺れはスカウトサーバントが見ている前で徐々に大きくなり、終には人の顔を持った鳥が現れる。

 大きさからして、レベル1……さしずめ、人面鳥って所か………。

 次々と人面鳥が現れるが、はぐれ警報が鳴らない。

 どうやら監視員より俺の方が先に見付けてしまったらしい。

 まあ、それもある意味都合がいい。

 オウキ、セレクト、ガトリングミサイルポット。

 俺の心の命令に………よくよく考えてみると、これってテレパシーだよな……自身の武霊限定だけど……ちょっと嬉しいな………とにかく、俺の命令に、オウキは両腰の内蔵簡易格納庫を開き、円形の弾倉を持った大きなミサイルポットを取り出した。

 そのミサイルポットの上に付いた持ち手をオウキが持つと、両肩の内蔵簡易格納庫が開き、小型ミサイルが連続して挟まっているベルトが出て来てミサイルポットの弾倉に入る。

 スカウトサーバント、サポートロックオン。

 その言葉に、俺の視界に映る全ての映像にロックオンゲージが現れ、次々と現れたはぐれをそのゲージ内に入れる。

 撃て!

 オウキがトリガーを引くと同時に、ガトリングミサイルポットが、その名の通り、連続でミサイルを発射する。

 ミサイルが発射され、空となったベルトは弾倉から現れ、腰の内蔵簡易格納庫へ入った。

 肩の格納庫からミサイルベルトが次から次へと出て、ガトリングミサイルポットで撃ち、腰の格納庫で空となったベルトを仕舞う。

 これにより、ほぼ無尽蔵にミサイルを撃つ事が出来る飛んでもない武装だが、これを使っている間は新たなサーバントや腰の格納庫から出す武装が出せないので、接近戦には向かない。

 だが、それでも、今の状況には最適で、出てきたはぐれを全て、瞬く間に倒す事が出来た。

 おかげではぐれ警報のアナウンスが変な事になったが………まあ、町に何の被害も出てないから………まあ、許される……かな?

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