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間章その三裏『美魅様とメガネベア』14(終)

 またしてもふと気が付くと、自分の部屋のベットで目を覚ましていた。

 っで、どう言うわけか、メガネベアが俺の隣で寝ている。

 サヤのわけ分からないセリフに続き……これだよ……夢じゃなければ……これ、人形じゃないんだよな……。

 そう思って、メガネベアのメガネに触ろうとすると、その直前でムニって感じで手を掴まれた。

 触るな危険みたいなイメージが俺の頭の中に入ってくる。

 ……どうやらメガネベアのメガネは危ないらしい……なんだかね……ってか、やっぱり夢じゃなかったか……。

 とりあえず俺はメガネをもう触らないって考えると、メガネベアは俺の手から手を離してくれた。

 テレパシーって便利だな………俺も欲しい………まあ無理だろうけど……。

 思わずため息がもれ、とりあえずベットから上半身だけ起こし、背伸びをして、何となく部屋に視線を向けると………血の気が引いた。

 思わず大慌てでベットから出ようとしたので、その勢いでメガネベアが落ち、抗議のイメージが送られてきた。

 ご、ごめんメガネベア……。

 分からればよろしいって感じのイメージ。

 このやりとりでちょっと思考がクールダウンして、昨日の事を思い出した。

 ……そう言えば、俺の代わりに引っ越し作業を終わらすって美羽さん達が言ってたな………ばれてないだろうか……緑川のが上手くいってればいいんだが………

 俺はそう不安に思いつつ、本棚に収められている漫画をざっと見て………ほっとする。

 少なくともここを見た限りでは気付かれている感じはしない。

 ………とりあえず……念には念を入れといてよかった………

 などと思っていると、不意にドアがノックも無く開き、春子さんが入って来て、ちょっとびっくりした感じで俺を見た。

 「熱下がった?」

 っと言って俺の額に手を当てて来たので、思わず固まってしまう。

 その俺の様子に春子さんは苦笑して、

 「うん。平気そうね……今日、学校行けそう?」

 なんだか普通の保護者みたいな春子さんに戸惑いつつ、俺は頷いた。

 「うん。じゃあ、準備して美衣さんの所に行こっか?」

 そう言って春子さんは俺の部屋から出ていき、俺はほっと一息吐いた。

 ………まともな春子さんって初めて見た………やべ……まだドキドキしてる………って、あんだけ熱を出しといて、何で翌日に俺はけろっとしてるんだ?

 そう不思議に思うと、メガネベアがズボンのすそをクイクイとして、俺を見ながらメガネをクイッとした。

 ……なるほど……君が何かしたわけね…………ってか……何なの君?……はぐれでもなさそうだし……妖怪でもなさそうだし………

 などと思っていると、また不意にドアが開いたので、メガネベアは慌てて動きを止めてコロンと床に転がる。

 俺もあまりにも不意打ちだったので、固まってしまい、顔だけ見せた春子さんは不思議そうな顔をした。

 「……んっとね。言い忘れたけど、その人形、巴ちゃんが預かって欲しんだって……嫌なら取りくるって話だたけど……その様子だと平気そうだね」

 っと言って去って行った春子さんに、俺とメガネベアはほっと息を吐いた。

 ………ってか、思わず緊張したけど……ばれると不味いのか?

 その疑問に、メガネベアからなんかのイメージが送られてきたが………よく分からなかった。

 ……まあ、とりあえず俺以外にバレると不味いらしい。……って事は、飛矢折さん家に行くわけにはいかない訳だよな?

 頷くメガネベア。

 え〜……って事は……同居人?が内と外に一匹ずつ、あの新たな女の子を加えて、計二匹と一人増えました。

 サヤといい武霊といい………何なの俺の周り………はぁ……


                        間章その三裏『美魅様とメガネベア』終

 これで間章その三裏『美魅様とメガネベア』は終了です。

 次の章は間章その四『容疑者黒樹夜衣斗』です。

 引き続き見て頂けると幸いです。

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