表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
233/471

間章その二『うさぎと魔人』28(終)

  ★夜衣斗★

 …………何これ?

 翌日、教室に入ると頭を床に付けて土下座している緑川がいた。

 「どうしたの黒樹……君?」

 「どうしたの巴……あ!……おはよう……黒樹……君?」

 遅れて入って来た飛矢折さんと黄道さんが、立ち止まっている俺に気付いて挨拶し、途中で土下座している緑川に気付いて語尾が疑問形になった。

 俺は溜め息一つ吐いて、

 「………そんな所でそんな事をやってると邪魔なんだが………」

 「すんませんっす!……でも、俺、昨日の事を謝りたくって!」

 謝る?………昨日やり過ぎたか?

 「昨日はしつこく戦いを挑んですいませんでしたっす」

 ……別に土下座してまで謝らなくても……

 「それと」

 それと?

 「………俺を弟子にして欲しいんっす」

 …………………?……弟子?

 その緑川の言葉に、唯でさえ土下座でざわついていた教室が、更にざわつき始める。

 「駄目っすか!?………駄目なら兄貴って方向でも………っと言うか、俺としては兄貴の方がいいっす。いや兄貴と言わせて下さい先生!!」

 ……何言ってるのこの人………

 「見つけたぁ!何やってるんだぁ響ぃ!!!」

 不意に窓の方からコウリュウに乗った美羽さんが現れて教室に飛び込んできた。

 「うぉ!美羽先輩!」

 振り返って驚く緑川の首根っこを掴み、同時に教室に入って来た防御鱗を使ってコウリュウの背に無理矢理乗せた。

 「すみません。夜衣斗さん。こいつにはきっっつく言っておきますから。失礼しましたぁ!」

 っと文字通り風の様に去って行く美羽さんと緑川。

 ……………何だったんだ………。

 不意に肩をポンと叩かれた。

 振り向くと村雲がいて、

 「よかったな。弟子と子分がいっぺんに出来て」

 っとにやりと笑う。

 「………殴られたいのか………」

 ぼそっとそう言って、飛矢折さんを見た。

 俺の視線に慌てて手と首を横に振る飛矢折さんに、それを見た黄道さんは微笑んだ。

 …………ちなみに、その腕の中にはレベル0.5のゆきちゃんがいて、ぴすぴすと鼻を鳴らしている………まあ、問題は無さそうだな………


                間章その二『うさぎと魔人』終

これで間章その二『うさぎと魔人』は終了です。

次の章は間章その三『守れ!男の?????』です。

引き続き見て頂けると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ