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間章その二『うさぎと魔人』13

  ★美羽★

 放課後、私と飛矢折巴さんは部活に行かず、夜衣斗さんを連れて黄道先輩の家に向かう事になった。

 私の家は星波町で海寄りにあって、丁度山寄り、線路を越えた先に黄道先輩の家はある。

 だから、歩きで向かうとそれなりの時間が掛かって………なんだか微妙な雰囲気………。

 夜衣斗さんは基本的に必要な事以外喋らないし、飛矢折巴さんとは………話す事なんてない。

 無言………。

 う〜ん………この雰囲気やだな………。

 何か喋る話題ないかな?

 そう思案していた時、不意に飛矢折巴さんが夜衣斗さんにすっと近づいた。

 何?何なの!?

 驚いて、反射的に私も夜衣斗さんに近付いた時、

 「黒樹君、気付いている?後を付けられているのに」

 え!?


  ★飛矢折★

 その気配は、学園大橋を越えた辺りからしていた。

 おっかなびっくりに後を付けてくる気配に、あたしは覚えがあった。

 だから試しに、気配のする方向に振り向く振りをしてみると………その気配は少しの間だけこっちを追ってくるのを止めるのを感じた。

 あたしに恐怖を感じて、あたし達の後を付ける理由がある人なんて、一人しかいない。

 だから、あたしはそっと黒樹君に近付いて、後を付けられている事を教えた。

 その際に、何を思ったのか、赤井さんも一緒に近付いて来たんだけど………あまり深く考えない。

 「多分、緑川君よ……どうする?」

 あたしの問いに、黒樹君は少し考えて、首を横に振った。

 「………そのまま後を付けさせましょう」

 え?

 その答えにあたしは思わず隣の赤井さんと顔を見合わせてしまった。

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