間章その二『うさぎと魔人』6
★美羽★
うんざりしている夜衣斗さんに、私はどう言っていいか困ってた。
一様、あれでも部活仲間だし、でも、あいつは真面目に部活しないし………あいつがうちに入ったのは、当時最強の武霊使いがうちにいたからで………その人……大原亮がいなくなってからは、ああやって、強い武霊使いを探しては、勝負を挑んで……終には停学を貰ってしまっている。
あいつを止められるのは、大原亮ともう一人いるんだけど………その人は、今は不登校で………今のところ……今回みたいに……疲れ果てさせる(今回は学園大門近くで流石に投げられ過ぎたのか、伸びてる)しか止める手段はない。
何だか今回のターゲットにされた夜衣斗さんに、同情の視線が集まってる気がする。
響は日頃の行いで、悪い意味で有名だから………。
それらの事を夜衣斗さんに言うと、夜衣斗さんは物凄く疲れた感じの深い溜め息を吐いた。
………まあ、でも、おかげで、密かに夜衣斗さんを勧誘しようとしている部活・同好会のメンバーが近付けなくなったのだけは…………いい事かな?………プラスマイナスマイナスって感じがしないでもないけど………だって、少しずつ武霊研究部のいい所を見せて、夜衣斗さんから入りたくさせる『密かな計画』がいきなり問題児の登場で、台無しにされかかって…………ふっと思ったけど、一体誰が響に夜衣斗さんの事を教えたんだろう?響って星波町の外から通ってるから、昨日まで停学中だった響に夜衣斗さんの事を知る事が出来るとは思えな………あ!まさか!
私は慌てて星電を取り出して電話を掛けた。