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間章その二『うさぎと魔人』4

  ★夜衣斗★

 不意に視角外から挨拶をされて、その方向に視線を向けると………知らない女子高生がいた。

 ………どこかで見覚えがある様な……誰だっけ?

 そう思っていると、またまた女子高生の後ろから男子高生が現れ、

 「これはこれは、黒樹夜衣斗様ではございませんか。おはようございます」

 っと挨拶された。

 こっちも知らないが……やっぱりどこかで見覚えがある様な………

 そう思って、首を傾げる俺をほっておいて、挨拶をしてきた二人は顔を向きあい、にこやかな笑みを浮かべる。

 「あら?おはようございます」

 「ええ、おはようございます」

 ……にこやかに朝の挨拶をしている様に見えるが、その目は笑ってなく………あ!思い出した。この二人、逆鬼ごっこ中にあったメイド部と執事部の二人だ。

 …………メイド服と執事服がインパクトありすぎて、直に顔が思い出せなかったみたいだが…………ってか、何でメイドと執事がいがみ合ってるんだ?普通、仲が良いとは言わなくても、職業柄一緒に働く事が多い………って、部活だから、別にいいのか?………………まあ……どうでもいいか。

 そう思って、睨み合っている二人を無視して美羽さんの方に視線を向けようとして、気が付いた。

 美羽さんを先輩と呼ぶ暑苦しい男子高生が、妙に俺に接近している事にだ。

 ?……なんだ?

 そう思った直後、

 「押忍!」

 近距離でそう大声で言われ、耳がキーンっとする。

 なんだ!なんなんだ!

 「自分は、星波学園高等部一年、武霊研究部所属、緑川響っす!以後よろしくお願いしますっす!」

 「………黒樹夜衣斗です」

 近距離で大声で自己紹介され、分けが分からなかったが、とりあえず名乗り返す。

 何だか周囲の視線を集めている気が……あんまり目立ちたくないから、勘弁してほしいな……あれ?そう言えば、美羽さんも一年だよな?何で先輩。

 そう思って美羽さんを見ると、美羽さんはちょっと困った顔をしつつ、

 「一応、部活では私の方が長いですから……名前だけでいいって言ってるんですけどね……」

 っと説明してくれた。

 ………糞真面目な奴なのか?

 「っで、早速で悪いんっすが、俺と武霊勝負してくださいっす!」

 ………………は?

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