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第二章『カウントする悪魔』77

  ★???★

 まず、母親を殴り殺した。

 家に一人でいる時に、背後から。

 その次に、父親を殴り殺した。

 母親の死体を見て驚く瞬間に。

 そして、次々と殺した。

 隙をついて、誰にもばれないように、次々と殺した。

 全てを壊さなくては気がすまない。

 そんな衝動に駆られながら、日々を過ごす時、思った。

 ……だが、人の身である自分には、壊す限度がある。

 それを、狂った思考の中でも冷静に理解していた。

 だから、壊れた人間を増やせばいい。

 そう結論が出たのは、幾度目かの殺人を終えた時だった。


  ★夜衣斗★

 「まず母親を、次に父親を、その次に友人を、その次に親友を、その次に恋人を………次々と殺した」

 ちょっと待て!そんなに人を殺しているなら、途中で捕まるか、騒動になるかして、連続殺人なんか起こせなくなるだろう………いや、ちょっと待てよ……

 「そう君の考え付いた通り、都雅は本能に支配されながら理性的に行動し、殺人を犯しながら自分が犯人だと思われない、もしくは殺人が起こった事を分からせない偽装工作を行った」

 ……信じらんない話だな。話からすると、それをしたのは、都雅が学生の頃だろ?………子供にそんな事が出来るか?

 「勿論、それほどうまい偽装工作じゃなかった。だが、いくつかの偶然が重なって、偽装工作は結果的にうまくいき、都雅が犯人だと分かるのに数ヶ月の時間が掛かった」

 数ヶ月………

 「その数ヶ月で、都雅は自分に関わる者のほとんどを殺し、その途中でやり方を変えた」

 やり方を変えた?………そうか、傷跡を残すやり方………

 「都雅は警察が動き出す前に、姿をくらました。そして、星波町に来るまで、色々と試していた。老若男女どれがいいか?その壊し方は?そのタイミングは?どの場所で?被害者は直接・間接を合わせれば、高神麗華の比じゃない」

 ちょっと待て、そんだけの事件を起こしているなら、普通ニュースとかにされないか?

 「警察のメンツや誤認逮捕で事件が隠蔽・偽装されると言う話はよく聞くだろ?」

 …………っは…………最悪じゃないか。

 「そして、婦女暴行と言う結論に都雅が至った時、都雅は星波町にやってきてしまい………一ヶ月後」

 星波町で連続婦女暴行事件が起き始める………か。

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