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第二章『カウントする悪魔』51

  ★夜衣斗★

 スカウトサーバントから送られてくる映像。

 クラッシュデビルのカウンターがどの時点でリセットされるのか分からないが、今のカウンターはとんでもない数字になっているのだろう。

 何故なら、都雅を取り囲み捕えようとした武霊達が、クラッシュデビルの拳が少し触れただけで霧散するのが見えたからだ。

 ………最悪としか言いようがない。

 多分、もはやあの拳を防げる手段は……ない。

 「大丈夫だって」

 俺が不安そうな雰囲気でも出していたのか、不意にそんな事を飛矢折さんが言った。

 「聞いた話だと、レベル3ってあまり長い時間持たないって話だから、直に捕まると思うよ」

 そう言う飛矢折さんだが………明らかに、俺でも分かるぐらいに小さく震えているのが見える。

 都雅を見た事による不安か………それとも……………何にせよ。楽観視しない方がいい。

 あれが通常のレベル3だったら、特に問題はなかったと思う。だが、あのレベル3は、『謎の液体』でなったレベル3だ。………果してその通りになるかどうか…………………仮に、あの謎の液体が、『使用者の意志力を増大させるもの』だとしたら……………そして、まだ飛矢折さんを襲う事を諦めてない……執着しているのなら………。

 そう考えた時………俺の弱い心が………「こんな女ほっておいて、さっさと逃げるべきだと」っと言った気がした。

 すぐさま、「そんなこと出来るか!」っと否定の心が生じるが、弱い心はその誘惑をし続ける。

 スカウトサーバントのカメラを海の方へ向けると、まだレベル2はぐれとの戦闘は続いていた。

 美羽さんや、美春団長の助けは望めそうにない。

 ………仮に、飛矢折さんを守る為に戦うとしよう。

 それは、つまり、都雅と『死闘』を演じるっと言う事になる。

 しかも、圧倒的に俺に不利な死闘をだ。

 今の俺はある程度意志力は回復しているが、オウキ自体を具現化させるほど回復していない。………多分、具現化した瞬間に、気を失ってしまう。そんな状態だ。

 具現化出来るのは、後何体かのサーバントかオウキの武装………そして、迂闊に都雅に近付けば、あの拳で一瞬の内に殺されてしまう。

 勝つ為の手段は、一つしか思い付かない。

 ………それは、遠距離からの『一撃必殺』。

 『狙撃』だ。

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