表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
163/471

第二章『カウントする悪魔』41

  ★美羽★

 九体まで増えたレベル2のはぐれに、私とコウリュウは攻撃出来ずにいた。

 今回のはぐれの最大の特徴である『分裂』。

 下手に攻撃して分裂されると………一匹が分裂しただけでも大変だったのに………対応しきれなくなっちゃう。

 分裂体は、一匹一匹が弱くても、海の中を自在に動けるから厄介だし………空からの攻撃は海によって威力が弱くなっちゃうし、避けられちゃう………分裂した後、一ヵ所に纏めて一気に倒す事が出来れば………

 今は、はぐれに直接攻撃しない様に攻撃して、海岸に近付けさせない様にしているけど……それも限界がある。

 他の空を飛べる武霊を持っている人が何人か参戦してくれてるけど………ん?

 空を飛んでいる他の武霊の様子を見る途中、星波学園の上空にヒノカがいない事に気付いた。

 ………どこ行ったんだろう?

 その疑問は直に晴れた。

 後ろからヒノカが現れ、コウリュウに並行飛行始め、その背中には琴野と………何故か美春さんも乗っていた。

 手振りでこっちに移る気でいるのが分かったので、コウリュウをヒノカの上に移動させて、私が乗っていない方の手を二人に近付け、二人を乗せる。

 「『あれ』やりますわよ」

 声が聞こえるまで近付くと、琴野がそんな事を言った。

 あれ?…………。

 「………もしかして、昔考えた連携攻撃?」

 「そう。それですわ」

 「………確かに、あれなら今回のはぐれには有効だろうけど………統合生徒会は自警団に協力しないんじゃなかったの?」

 「………統合生徒会は協力しませんわ。これは、わたくし個人の協力でしてよ?」

 「ふ〜ん?」

 「それに、美春姉様からどうしてもって頼まれましたし」

 そう琴野が言うと、それまで黙っていた美春さんが声を押し殺して笑い出した。

 「美春さん?」

 「あのね美羽ちゃん。じ」

 「美春お姉様!」

 何かを言おうとした美春さんをきっと睨んで言葉を止める琴野。

 ………?………まあ、いいけど………。

 「さっさと倒しますわよ!」

 何故か顔が赤くなっている琴野。

 なんだか釈然としないけど………

 「じゃあ………行きますよ。美春さん!殊更!」

 「誰が殊更です!ぶっ殺しますわよ!!」

 「はいはい。喧嘩しない」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ