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第二章『カウントする悪魔』38

  ★飛矢折★

 彼に向かって殴りかかるあいつに、彼の武霊から出た円盤が間に入り、拳を止めた。

 円盤の直前で拳は止まっているけど………徐々に円盤に近付いてくる。

 それと共に、機械的な音が、まるでカウントしているかの様に、聞え出す。

 さっき、似た様な音がした時、あいつの武霊の拳にあったカウンターが回ったのからすると、同じ事が起きているんだろうけど……一体何の意味が?

 そう思った時、あいつの拳が円盤に近付く速度が徐々に上がっている事に気付いた。

 これって………もしかして!


  ★夜衣斗★

 拳についているカウンターの意味が分かった。

 あれは、攻撃する度にカウンターが回り、『次の攻撃にその攻撃の威力がプラスされる』って事なんだろう。

 先ほどまで抑える事が出来たクラッシュデビルの拳を、カウンターが回る度に抑えられなくなってきている上に、最初はシールドサーバント一機で抑えていたのに、今は出ている六機全機でやっと抑えている状態だった。

 その状態になるまでがあっと言う間だったので、オウキに攻撃の命令を出す暇がない………いや、下手に『出せない』。

 何故なら、今の都雅は武霊を『身に纏っている』………つまり、クラッシュデビルを止める為に、攻撃しようとすると、都雅にもダメージを与えかねない上に、下手をすれば………殺しかねない。

 ……心のどこかに……いや、ありありと分かるほどに、「別にそれでもいいじゃないか?」っと言う考えが浮かぶが………その一線を越えれば………俺は人でなくなる…………俺の精神は、例え、殺しても誰にも非難されない相手・状況だったとしても………それに、きっと、耐えられない…………そして、より、自分の中にある殺意に忠実に動くようになる………目の前にいる、都雅と何ら変わらない………もしかしたら、それより酷くなる。

 そんな恐れも入り混じって………俺は攻撃命令を出せずにいた。

 攻撃以外に………この状況を気に抜ける方法が無いというのに………。

 俺が躊躇っている間も、クラッシュデビルのカウンターが回り、六機のシールドサーバントのシールドが…………破られた!

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