第二章『カウントする悪魔』19
★???★
「え〜本日はわたくし達の提案に賛同いただきましてありがとうございます」
「っち。まさかまた、連盟を組む羽目になるとはな」
「まあまあ、仕方がないじゃないですか。各部の武霊使いは平均して二・三人。万能型の武霊使いを相手にするには、少々心許無い」
「だな………まあ、武風の連中に持ってかれるよりましって事で」
「っで、いつ仕掛けるのです?」
「放課後は………難しいでしょうね」
「そうですわねぇ〜。すぐに雲隠れしちゃってぇ〜、こっちがいられるぅ〜時間以上まで隠れてる見たいですかねぇ〜」
「かと言って、遅くまで残れる連中は少ないしな………」
「まあ、やれるだけの事はやって置きましょう。場合によっては放課後で捕まえるチャンスが訪れる可能性も………」
「そんな僅かな可能性に賭けるより、朝のチャンスに力を注いだ方がいいんじゃね?」
「そうですね………では、放課後の逆鬼ごっこは不参加と言う事で、よろしいですか?」
「異議なし」
「いいんじゃね?」
「ですね」
「了解ですぅ〜」
★美羽★
逆鬼ごっこ三日目の放課後。
聞いた話だと、今日の夜衣斗さんは女子高生の姿に化けて逆鬼ごっこをクリアしたとの事……変身まで出来るなんて………ますます捕まえにくくなるじゃないですか………今は参加できないからいいんですけど………それにしても、今日の放課後は………随分と静かな様な………。
下校途中、昨日まで逆鬼ごっこ参加者とその関係者達で騒がしかった学園内が、妙に静かだった。
………これって………朝の逆鬼ごっこに力を集中するつもり………って事だよね?
ん〜確かに、どこに隠れているか分からない放課後より、ゴールが限られている朝の方が捕まえられる確率は高くなるだろうけど………みんな分かってるのかな?夜衣斗さんの武霊は、あの剛鬼丸や高神麗華の武霊を退ける程の力を持ってるんだよ?………まあ、でも、夜衣斗さんが進んで誰かを攻撃している姿は想像できないけれど………武装風紀が参加するまで捕まりそうにないかな?………そう考えると、私が逆鬼ごっこで夜衣斗さんを捕まえられるチャンスって、武装風紀が参加する日かな?………だとすると、今日明日で都雅を見付けて捕まえないと………。
よぉ〜し!がんばるぞぉ!!