表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
128/471

第二章『カウントする悪魔』6

  ★美羽★

 「女ね」

 ………うちの母上は唐突に何を言い出すんだか………。

 昨日の夕食の後、母さんは目をキランっと輝かせてそんな事を言った。

 「男がああ言う風にもっともらしい言い訳をする時って、大体知られちゃいけない事………この場合は女ね。ねえ、お父さん?」

 「………何でその会話で俺に振る」

 そんな話を聞いて、私は何となくざわざわした感じになって………気が付いたらいつもより大分早く起きてしまい。

 しかも、台所には、「「がんばって♪」」っと書かれた紙と、紙袋に入ったサンドイッチとコーヒーの入った水筒が置いてあった。

 ………別に、夜衣斗さんが誰とどう関係を気付こうと……………っと思っている内に、私は準備を整えて、春子さんの家の前に来ていて………。

 ん〜。う〜ん………だって、誰かが条約違反しているかもしれないし………別に、夜衣斗さんが………その………。

 って、悶々と考えていると、夜衣斗さんが春子さんの家から出て来て、私を見付けて驚いた。

 そして、私は何も言わず(何も言えず)、チラチラと私を気にする夜衣斗さんに………私、この時、どんな表情をしてたんだろう?………夜衣斗さんは妙に困った雰囲気を出しつつ、何故か星波駅にやって来た。

 …………これって、明らかに逆鬼ごっこ対策じゃないような…………どうしよう。物凄く気になる。聞くべき?聞かないべき?………本当に女の人………そんな、だって、まだ転校して今日で三日目だよ………実は夜衣斗さんってこう見えて………女ったらし?いや、でも、女性が苦手だった言ってたし?………そんな、ありえないでしょ。

 なんて、頭の中がぐるぐるとなってた時、私の星電が鳴り出した。

 私は慌てて星電に出た。

 四日前のあり得ないはぐれの発生の事もあるし、またはぐれが発生したのかと思って急いで出たんだけど………。

 「朝早くから悪いねぇ〜美羽ちゃん」

 掛けてきた相手は、東山さんだった。

 ………掛けてきた相手を確認するんだった………。

 「なんですか?学生の朝は忙しんですよ」

 多分、物凄い仏頂面をしてたんだと思う。だって、隣で私を見ていた夜衣斗さんが困惑した雰囲気を出していたから。

 ちょっと気になったけど、東山さんの次の言葉で、私はそれどころではなくなってしまって………。

 「悪いね。緊急の用件でさ………ついさっき、留置場からあの男が脱走しちまったんだ」

 「え!?脱走?………あの男?……って………まさか!」

 「っそ。一週間とちょっと前に捕まえた『連続婦女暴行魔の犯罪武霊使い・五月雨(さみだれ) 都雅(とが)』」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ