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間章その一『星波学園の人々』39

  ★飛矢折★

 恋愛のイロハを教えようとする朝日部長から、あたしは逃げる様に教室に入った。

 正直、あたしはこの年になっても、恋愛のれの字も経験した事がない。

 それはあたしの家が、『飛矢折流武術』と言う武術を代々継承している武術家の家だと言う事が、大きく関係していると思う。

 あたしは子供の頃から生活の全てが武術漬けで、それを当たり前だと思っていた。

 だからか、誰かに恋い焦がれる事も、武術を習得しているから周囲から怖がられ、誰かから思われる事も無かった。

 別に恋愛が必要だとも思わなかったし、憧れも抱いていない。

 それは今も変わらないけど……恋か………仮にそんな思いを抱いたとしても………その対象が、彼になるかな?

 彼、黒樹夜衣斗の事を思い出し、窓際にいたので、窓ガラスに薄ら映るあたしの顔は………。

 その時、不意に窓ガラスが叩かれた。

 反射的に叩かれた窓ガラスの下を見ると、黒い変な格好をした彼がいた!

 瞬間的に顔が熱くなるのを私は感じ、反射的にカーテンを閉めてしまう。

 な!なんで、なんて、タイミングで窓の外にいるのよ!!!


  ★夜衣斗★

 ステルス状態を切って、窓ガラスを叩くと、一瞬俺を見た飛矢折さんが……何故か、物凄い早さでカーテンを閉めた。

 PSサーバントは見た目上は頭部に何も装備していない様に見える。だが、実際には常に透過しているナノマシンが頭部の全てに装甲を作っており、頭部を攻撃されても他の場所同様の防御力を発揮する。ので、誰だかは分かったはずだと思うんだが………やっぱり窓からっと言うのが、不味かったのだろうか?………どうしよう……ってか、もしかしてこの恰好がまずかったのだろうか?………まあ、昨今のコスプレイヤーに比べれば大人しい方だと思うんだが……いや、どう見ても飛矢折さんはそっち系じゃないしな………

 などと考えていると、カーテンが開く。

 だが、カーテンが開いた向こうには、何故か村雲がいて、軽く驚いていた。

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