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聖杯の呪いですけど何か?  作者: KAMITHUNI
第1章 学生編
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プロローグ3 異世界突入ですか?

「……とりあえず君と君の家は異世界に飛ばすよ。」


「ーーは? 」


 何言ってんのこいつ!?正気!?俺、ただでさえ引っ越したばっかりなのに!? いや、そういうことじゃなくて!!何っ!?ラノベとかであるあの異世界召喚とかいうやつですか?ふざけんな!!ここはラノベか!!


「君のそのツッコミは置いておくとして……」


 置くんじゃねぇっ!!

 テメェ、勝手に話を進めようとするなっ!!てか、どうやって俺の心を読みやがった!?

 そんな俺の心中を無視するかのように話を進める駄神は真剣な眼差しを向けてくる。


「とりあえず君をここに呼んだのはさっきも言った通り君に異世界に行ってもらうためなんだ。」


 あっ、こいつ真面目な顔もできるんだな。

 まぁ、話してる内容はクソみたいな話だけれども。てか、俺は普通の人間なんだ…お前らみたいな残念系と一緒にすんなよ…


「今、君めちゃくちゃ失礼なこと考えたな!」


 さっきから、此奴のセンサーはどうなってやがる。全部筒抜じゃねぇーか。はぁ、俺ってばそんなにわかりやすいのか?


「まぁ、なんだ……とりあえず話の続きをしようぜ!!」


 俺はサムズアップして親指を立ててはぐらかす。


「今、はぐらかそうとしたよね!?まぁ、僕は寛大な心の持ち主だからいいけどね!」


 なんかこいつの言い方がすごくムカつく!!

 だが、ここで話の腰を折るのは絶対に得にはならないことは明確なので、俺はあえて何も言わなかった。


「ーーさて、とりあえず君が異世界に行く理由としては僕が管理している世界の一つの“アベリオン”という世界が今まさに色々とピンチでね、君に頼みたいのはそれを止めて欲しいていうことでさ。それができるのは僕によって召喚された者にしかできないということかな? 理解した?」


 いや、まぁ、頭おかしい内容をそんなツラツラと語られても、俺にはその設定とかについて行くほど、落ちぶれ……というか、厨二病に成り下がった覚えはないぞ。


 そんな事を考えつつも、とりあえず理解した風を装い、話を進めることにした。


「なるほど、だいたい理由はわかったが、なんで俺なんだ?」


 もしもだ……もし、本当にこいつの言っていることが本当ならば、どうして俺なんだろうか?

 俺は言ってしまえばただの剣術馬鹿であり別段それ以外にある訳でもない平凡な俺が選ばれるのかがわからない。


「ん? あ、そっか。君にはわからない感覚だったね。そうだな……率直に言うと“魔力が途轍もなく大きかったから”かな」


「魔力が大きい?」


 ……魔力っ!?


 魔力ってあれか!? 魔法とか使える力の根元みたいなやつか? もしかして俺も使えるのか!?

 いや、全く信じてはいませんけどね?……本当だよっ!?

 ふふふ、魔力……魔力かぁ〜。

 俺はたぶん今すごい笑顔だろう。

 アストはそんな俺の顔を見ながら話を続ける。


「そう、魔力は万物の力を持っている。それを君はその魔力を神と同等……いや、それ以上と言っても過言ではないほどの魔力を持っている。 正直言って君はどうして人なの? と聞きたいレベルではあるね。」


 ヘェ〜、多分すごいんだろうな。まぁ、魔力とか魔法とかに触れてきたことがないからよくわからんが。


「そんなこと言われてもどれだけなのかわからないからな」


 そう、言われてもどれだけすごいのか俺は神がどのレベルなのかわからいので困惑する。


「ふむ……それなら、ステータスを開くといいよ。そこに詳しい内容が書いているはずだからね。」


「ん? ステータス?」


「ああ、顕現って言ってみて。」


 アストに言われた通りにする。

 まぁ、他の初期値などは低いんだろうけど……てか、そんなもんが本当に出てくるんだろうか?

 俺は少しの期待と大きな不安を抱えたまま開ける。


「顕現」


 すると、カードが飛び出してきて何かを表示させる。

 おぉ、本当に出てきた……さてさて、俺の力はどんな物ーー


 ーーステータスーー

 名前・宮部 和樹 (みやべ かずき)

 職業・魔法剣士

 筋力・A

 俊敏・SSS

 持久・A

 攻撃・A

 防御・B

 魔力・測定不能

 魔耐・SS

 スキル・剣術SS、刀術SSS、体術SS

 鬼神化(本人の意志で使用不可)

 魔法無詠唱、魔法作成 、成長速度《限突》

 魔法・本人が望めばすべて可能


「ーー何? このチート?」


 俺は、あまりの驚きで声が出なかった。


 はぁっーーー!?!? チートすぎるだろ!!おかしいいだろ!!! 何!?魔力が測定不能って、どんだけでかいんだよ!!基準がわからんからなんとも言えないけど絶対おかしいっ!!


「それが君の今の力だよ。 これからまた変化することになるし、君の努力次第で成長もするんじゃないかな? 」


 アストはそんな俺の表情や心の内を理解した上で笑って答えた。


「はぁ!? 今の力だと!? ここからまだ上がるのかよ!!」



「そうだよ」


 いやいやっ!! そうだよじゃなくてさ!! どんな強さだよっ!! こんなもん、俺の体じゃないだろっ!! 体育でも常に学校で1番くらいの運動神経しかない俺がこんなチート能力なわけあるかっ!!


「君、いま、さりげに自慢を入れてきたね」


 ナンノコトカナ、それよりもだよ!!

 くそっ!!どうなってやがる!!?

 とりあえず、原因でありそうなやつを睨みつける。


「お前!! 俺に何をした!!」


 俺はアストに問いただす。普通は喜ぶところだろうがこれはチートすぎる。

 恐らくだが、ライトノベルとかで判断するに、その気になれば世界征服だって可能なレベルかもしれないぞっ!!


「僕は何もしてないよ。それは君がもともと持っている力だよ」


 アストが俺にそう言う。

 いやいや、おかしすぎだろっ!?本当に気でも来るってんじゃねぇーかっ!?


 そんな思考虚しく、また、俺の気持ちなど御構い無しに、その時が来てしまった……


「あ、そろそろ時間だね。じゃあ、頑張ってね!! 」


 唐突に俺の体が光る。

 グォッ!!? 体が光って!!? ……ていうかクソッタレッ!!


「おい!! 待て!! 俺何もok出してねぇっ!!」


「ふふ、じゃあねぇ〜……良い異世界生活を〜」


 アストは俺に手を振り微笑みかけてきたが、

 俺は何もできずに、しかも、何も聞けずに異世界に飛ばされるのだった。

 クソッタレ!! アストは今度会ったら絶対にぶっ殺す!!


 ーーこうして、俺の波乱なる異世界生活の始まりが告げられることとなった。

 この時の出来事を、未来永劫、宮部 和樹は忘れることはない。


 それだけの濃密な物語がこれからの異世界生活で行われていくことになることをこの時の俺は知る由もなかった。

プロローグがようやく終わりました!!

まだ本編にも入ってないのに長く感じました。これからは、だいたい1日に1話ペースで上げていきたいのでよろしくお願いします!!

誤字・脱字があれば報告よろしくお願いします。

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