プロローグ〜人間と魔〜
初めてですが、すこしでも読んでいただければ嬉しいです。
よろしくお願いします。
(あなたを守れなくてごめんなさい。私たちを許してね。強くなって…大切な人と幸せになって…あなたは……)
「んっ…誰…?」
そこには誰もいない。ただ真っ白な天井が広がっているだけ。
「まぁ、いい。私には関係ない。……そうか、確か今日は入学式だったか…行かないと。」
そう言って支度をし、そのシンプルな白い部屋から出た。
大昔からこの世界には魔力を宿したモノが二種類生まれてくる。一方は人間。様々な大きさの魔力を宿し生まれてくる。そしてもう一方は禍々しき魔力を宿した"魔"と呼ばれるモノたちである。人を喰らい成長し、また喰らう。それを繰り返す。
人間は魔力を使い、大昔から"魔"と戦ってきた。しかしある夜、世界は滅びかけた。人間の前に"神"が現れ、そして言った。
「もう二度と悲劇を繰り返したくなければ、強い人間を育てる環境を用意しよう。私がやることはそれだけだ…次にあの夜がくる前に強き若者を育てなさい……。」
"魔"と戦える人間を育てる環境。それは"学校"と呼ばれるものだった。対"魔"学校。魔力に自信がある者が集う場所となった。
対"魔"学校の生徒は、"魔器"と呼ばれる自分だけの武器とそれぞれの魔力を組み合わせ戦う。個性などで戦い方が違い強さによりランク分けがされる。上から順にSランク,Aランク,Bランク,CランクDランクとなる。Sランクの者たちはたった一人でも"魔"と戦う事ができる強さをもつ。
時は過ぎ……。
今日は何度目かの入学式。桜が舞い散る中、坂を一人の少女が歩く。とても美しく凛としていて誰もが彼女に視線を向ける。
だが、彼女はそんな事には興味がないように歩き続ける。
一人の少年も学校を目指し歩く。自らの力を誰かを守ることに使うために……。
少女と少年は桜の咲く新たな世界で出会う…。
どうでしたか?まだ物語は始まったばかりなのでこれからも読んでいただければ嬉しいです。ありがとうございました。