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変人王子に連れられて生徒会室に向かう途中、前に生徒会室で会ったピンク頭とすれ違った。ピンク頭の周りにはたくさんの男子生徒が群がっており、とても通行の邪魔だ。

その時に何やらとても甘い匂いがして、変人王子は立ち止まりピンク頭へと目が釘付けになった。

どうした?と声をかけても聞こえていないのか、ぼーっとして反応すらしない。


とりあえず、しばらく待ってみた。が、いきなりピンク頭の方へと歩き出すので驚いて変人王子の手を掴む。


「おい!どこいくんだ?あいつに

何か用があるのか?」


「…かなきゃ……あ……人公……」


は?途切れ途切れで何を言ってるのかまったくわからない。


「しっかりしろ。はっきり喋れ。」


どこか虚ろな目を見つめて話す。しばらく無言で見つめあっていたが、次第に変人王子の目は元に戻ったように感じた。


「……あれ?千夏くん、どうしたの?それに手……っ」


目が戻ったと思えば顔が赤くなったりで忙しいな。


「すまん。」


とりあえず、男が男の手を握るなんて嫌だろうから手を離す。


「さっきは大丈夫か?」


「え?なんかしたっけ?」


おかしいな。覚えてないのか…?


「……生徒会室に行くんだろ?さっさと行って早く済まそう。」


「相変わらず千夏くんは短気だね。ちょ、睨まないでよ!わかったわかった、行こう行こう。」





「橋田くん、よく来たね。さて早速だけどこれを着てくれないかな?」


生徒会室に着くやいなや、副会長がにこりと笑いながら紙袋を渡してきた。


「は?えっと…?」


「頑張れ」


疲れた顔で犬っぽい先輩。加藤先輩だっけ?が言う。何があった。




「……着ましたよ。」


俺が渡された物は囚人服のようなものと猫耳と尻尾と肉球のついた手袋よりも、さらにもこもこしたやつだった。


「思ったとおり似合いますね。」


にこりと笑って褒めてくれるのはありがたいが頭を撫でるのやめてくれません?


「千夏くん似合うと思ってた!さすが!」


「おお、ほんとに似合うな。」


変人王子と加藤先輩も褒めてくれるが、とくに嬉しくない。だって猫耳似合うって言われても嬉しいと思わないだろ?

ちなみに今の生徒会室には俺を含め、この4人しかいない。


「……何故に猫……何故に囚人服……」


「ふふ、実はこの衣装を鬼ごっこで逃げる役の人に着てもらおうかなって思って。」


そう言う副会長。あんただけはまともな人だと思ってたのに裏切られた感じがすごいわ。


「宙兄さんは大の猫好きなんだ。ごめんね?」


いつになく変人王子がまともに謝ってくる。


「ちなみに囚人服は僕のアイデア。」


全然まともじゃなかったわくそ!弟が弟なら兄も兄だったか。


「俺もさっき着せられたんだけど、似合わない似合わないってさんざん罵られてな……はぁ。」


加藤先輩はとても犬顔(?)なので似合わないのも無理はない。ああ、だから最初から疲れてたのか。


「……お疲れ様です。あの、そもそもこんな衣装を逃げる役全員分用意するのは無理じゃないですか?」


金かかるし3日後だから時間ないし。そもそも着る意味な。


「大丈夫です。こっちには会長がいるんですから。お金しか取り柄のない生徒会長が。」


にこにことしながら副会長が言う。ほんとにそろそろ撫でるのやめろ。



さて、次回からやっと新入生歓迎会(鬼ごっこ)です!だらだらと前が長くなってしまいすみません!

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