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教室に入ってさっきの男子生徒がいないか見渡してみる。あ、本当にいた。
「さっきは靴を貸してくれてありがとな。」
「わ!橋田くん?い、いいよいいよ!」
「あれ、俺の事知ってるのか?」
「え、それゃあ同じクラスだし、橋田くんいろいろと有名だし……あ、僕は羽柴俊。こっちのおっきいのが」
「黒崎陽介だ。」
羽柴の声を遮って黒崎が名乗る。さっき靴箱であった時からなんか睨まれてるんだけど、なんかしたっけな。
「なるほど、じゃあ柴と親方だな。」
「え?」
「は?」
2人同時に驚いた声を出す。後ろでよっしーが吹き出した気がするんだけど、失礼な。
「俺は人の名前を覚えるの苦手でな。相手のあだ名を考えてそれを覚えるようにしてるんだよ。その方が覚えやすいからな。」
「へ、へぇ。なんで僕は柴?名前からかな?」
少し困ったようにしながらも理由を聞いてくれる柴の一方、親方はさっきより不機嫌だ。
「もちろんそれもあるけど、一番の理由は柴犬っぽいからかな。親方の方は見たまんま」
「ふふっ見たまんまだって陽介!確かにね。顔怖いし!でも柴犬っぽいってのは納得いかないな」
「俊、笑うな。お前人の事言えないからな。柴犬っぽいから安心しろ。その眉毛とか。」
「そんなことないよ!もう!気にしてるのに!」
「はいはい」
さっきの不機嫌だったのが嘘のように親方は柴に対して楽しそうに接している。
どうやら俺の考えたあだ名は気に入ってくれたようだよかったよかった。
「仲いいなあんたら。」
「へへ、そう?陽介とは中学からの知り合いでね、僕の親友なんだ!」
親友、か。いいな。
ちらりとよっしーを見ると違うクラスメイトと話していた。
「お前らそろそろ席につけーHR始めるぞ。」
いつまにか担任が教室に入ってきて声をかける。
「あ、席につかないと!橋田くんまたね!」
「ああ」
「……。」
ん?柴が席に向かうのを親方が見つめている。席につかなくていいのか?
「親方?」
「……そう呼ぶな。」
俺が声をかけるとまた不機嫌に戻り、足早に去っていった。
去る前に見た親方の顔はどこか悲しそうだったのだが…気のせいかな。
放課後、変人王子が教室まで俺を呼びに来た。クラスがざわめいたのは言うまでもない。
「どうしたんだ?今日は生徒会での話し合いは無かったはず。」
新入生歓迎会でやる鬼ごっこの決めることは終わったし、後は本番を待つだけだったはず。
「えーと、ちょっとね。宙兄さんの我が儘を聞いてくれないかな?」
お久しぶりです!!!
1ヶ月近くも更新せず、本当にすみませんでした。
読んでくださっている皆様ありがとうございます!
さて、これからは1週間に1回は最悪でも更新しようと思っているので長々とかかりますがよろしくお願いしますm(_ _)m
次の次で鬼ごっこに入るつもりです。やっとだ!
気長にお待ちください。




