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『ワープ不可注意報』
『ワープ不可注意報』
子供の頃の話
月が欲しくなったから
そこら辺に落ちていた
ガラクタを積み上げた
月が本当に欲しくなったから
家の中で使っていた
色々な物を積み上げた
月が必要不可欠になったから
大切に大切に保管していた
両親から貰った宝物も積み上げた
高く高く積み上げていけば
いつかは月にだって届くと思ってた
だから諦めなかった
少しずつだとしても
積み上げていくことが
月に近づく一番の方法だと信じていたから
そしていつしか大人になり
僕は君のことが好きになった
だから今度は言葉を重ねていこう
拙くて儚い言葉でも
尽くすことによって
少しでも君に
近づくことができると思うから