ご利用は計画的に(2)
背中に収まるほどの大きさのリュックサック。この中にマルの荷物が全部入っている。
着替え、日用品、携帯食糧、医療品各種、多種多様な武器暗器等が入っている。もちろん、あれ隙のフィギュアも入っている。リュックサックの容積に比べはるかに中身の方が大きいのだが、なぜか全てきれいにおさまっている。そのため、陰ではサナエの胃袋と呼ばれている。
「うーむ。重い」
リュックサックを背負い直し、マルがつぶやく。
「ほんなら、いらんもん捨てぇな。例えば、さっき買ったフィギュアとか」
「絶対嫌だ。これを捨てるのなら、俺はサンタフェを捨てるのを選ぶ」
「騎士の魂、安っ。なら頑張って運び」
「うむ。早く宿に言ってこの荷物を置いて、ゆっくりしたいものだ」
「今日はどこで泊るん?」
「この街はラムダ警護団が関わっていないから今から探す」
ラムダ警護団も万能ではない。この街のように配備が間に合わない所も多くある。
「じゃあ、団員割引はきかへんねな」
「そうだな。やれやれ、金がかかる・・・あっ」
財布を取り出し、マルがしまったと言った顔をした。
「どうしたん?舌出してもかわいないで」
「・・・金がない。はっ、そうか。あれ隙のフィギュアを買ったからか、うーむ、さすがあれ隙、気が付いたら財布の中身が空っぽになっているとは恐れ入る。そう言えば、お前にも金を渡していたよな」
名案を閃いたと思ったマルだったが、サナエが両手に抱える大量のパンが目に入った。
「あっはははは、そのお金は全部・・・これ」
パンをマルの方に差し出した。作られて大分時間が経つのだが、それでもパンはその香りを失ってはいなかった。食欲をそそる香りに誘われ、マルは1つパンを取りかぶりついた。
「もぐもぐごくっ、うんまぁ・・・、なぁーにぃ!?どうすんだよ。俺達無一文ってことだぞ」
「切羽詰まってる割にはしっかり噛んでしっかり感想言ってるやん。大丈夫やろ、また、お給金もらいに行けば」
2人の旅の資金は全てラムダ警護団が賄っているのだ。マルの給料と、特別手当を含んだ金額を与えられている。よって、2人は街に着くと最初に役所に行き、その後給料をもらいに行くといった行動をとる。
「馬鹿。さっき言っただろ。ここはラムダが関わっていないって。だから、金をもらいに行くことはできないんだよ」
「とすると・・・まずいことになってるんちゃうん?」
「ああ、とんでもなく、まずいことになっている。この街の周辺でラムダが関係しているのは、歩いて1日かかる街だけだ」
空では夕日が2人を力強く照らしている。今にも夕日は沈もうとしている。
「もう日も暮れそうやのに、どうすんの、この街に来るのに結構無茶してきたから、もうくたくたやで」
この街は人間を食らう獣や山賊がうようよしている森に囲まれていた。2人は山賊を3度しばき回し、今後、山賊活動をさせないため、正座をさせ、小1時間説教をおこなったため、かなりの疲労を感じていた。
よって、体はくたくた。今すぐ風呂に入り、布団にもぐりたかった。
「・・・金を作るしかないだろう。俺だってくたくただ。野宿なんかごめんだ。熱いシャワーを浴びてふかふかのベッドで眠りたい」
こうして、2人は本日の惰眠のために金を作ることにした。
背中に収まるほどの大きさのリュックサック。この中にマルの荷物が全部入っている。
着替え、日用品、携帯食糧、医療品各種、多種多様な武器暗器等が入っている。もちろん、あれ隙のフィギュアも入っている。リュックサックの容積に比べはるかに中身の方が大きいのだが、なぜか全てきれいにおさまっている。そのため、陰ではサナエの胃袋と呼ばれている。
「うーむ。重い」
リュックサックを背負い直し、マルがつぶやく。
「ほんなら、いらんもん捨てぇな。例えば、さっき買ったフィギュアとか」
「絶対嫌だ。これを捨てるのなら、俺はサンタフェを捨てるのを選ぶ」
「騎士の魂、安っ。なら頑張って運び」
「うむ。早く宿に言ってこの荷物を置いて、ゆっくりしたいものだ」
「今日はどこで泊るん?」
「この街はラムダ警護団が関わっていないから今から探す」
ラムダ警護団も万能ではない。この街のように配備が間に合わない所も多くある。
「じゃあ、団員割引はきかへんねな」
「そうだな。やれやれ、金がかかる・・・あっ」
財布を取り出し、マルがしまったと言った顔をした。
「どうしたん?舌出してもかわいないで」
「・・・金がない。はっ、そうか。あれ隙のフィギュアを買ったからか、うーむ、さすがあれ隙、気が付いたら財布の中身が空っぽになっているとは恐れ入る。そう言えば、お前にも金を渡していたよな」
名案を閃いたと思ったマルだったが、サナエが両手に抱える大量のパンが目に入った。
「あっはははは、そのお金は全部・・・これ」
パンをマルの方に差し出した。作られて大分時間が経つのだが、それでもパンはその香りを失ってはいなかった。食欲をそそる香りに誘われ、マルは1つパンを取りかぶりついた。
「もぐもぐごくっ、うんまぁ・・・、なぁーにぃ!?どうすんだよ。俺達無一文ってことだぞ」
「切羽詰まってる割にはしっかり噛んでしっかり感想言ってるやん。大丈夫やろ、また、お給金もらいに行けば」
2人の旅の資金は全てラムダ警護団が賄っているのだ。マルの給料と、特別手当を含んだ金額を与えられている。よって、2人は街に着くと最初に役所に行き、その後給料をもらいに行くといった行動をとる。
「馬鹿。さっき言っただろ。ここはラムダが関わっていないって。だから、金をもらいに行くことはできないんだよ」
「とすると・・・まずいことになってるんちゃうん?」
「ああ、とんでもなく、まずいことになっている。この街の周辺でラムダが関係しているのは、歩いて1日かかる街だけだ」
空では夕日が2人を力強く照らしている。今にも夕日は沈もうとしている。
「もう日も暮れそうやのに、どうすんの、この街に来るのに結構無茶してきたから、もうくたくたやで」
この街は人間を食らう獣や山賊がうようよしている森に囲まれていた。2人は山賊を3度しばき回し、今後、山賊活動をさせないため、正座をさせ、小1時間説教をおこなったため、かなりの疲労を感じていた。
よって、体はくたくた。今すぐ風呂に入り、布団にもぐりたかった。
「・・・金を作るしかないだろう。俺だってくたくただ。野宿なんかごめんだ。熱いシャワーを浴びてふかふかのベッドで眠りたい」
こうして、2人は本日の快楽のために金を作ることにした。