第6-2話 癒しの手(選択)
やっほ〜甘奈だよっ☆
今回はね、ちょっとだけ本気出してみた! 魔法ってすごいね!?
でもさ、人助けって……思ったより、重たいんだよね……。
ま、読んでくれたらうれしいな〜!
「この世界は魔力が溢れている。素質があれば、発動自体はそう難しくない」
玉は淡々と説明する。
「やり方は単純だ。癒したいと強く願いながら、傷に手を当てろ」
甘奈はごくりと息を飲み、目の前で泣いている小さな子どもにそっと近づいた。
服のすき間から覗く、浅い傷。血は止まりかけていたが、痛みで震えている。
「……よし……大丈夫、大丈夫だから……」
自分にも言い聞かせるように、甘奈はそっと手を伸ばす。
「……お願い……治ってよ……!」
ふわりと光が指先に灯り、ほんのりとしたあたたかさが肌を包み込む。
その光が傷口を優しくなぞると、皮膚がじわじわと閉じていき、血の跡が薄れていった。
「……ほんとに、治った……」
甘奈が呟くと、子どもが目を見開き、驚いたままじっと甘奈の顔を見つめる。
玉は静かにそれを見つめていた。
「……これは、優秀かもな」
その一言に、甘奈の顔がぱっと明るくなる。
「そうなの!? あたし、すごくない!? 魔法使いっぽくない!?」
「褒めたのは結果だ。お前のレベルでは、まだ魔力量が少ない。無理すれば倒れる。加減を見誤るな」
「……それでも、できるだけやりたい」
甘奈は真剣な顔で言った。
その表情を見て、玉は何も言わず、ほんの少しだけ頷いた。
甘奈はそのまま、他の怪我人にも手を当てていく。
「ありがとう……」
「助かったよ……」
村人たちの声が次第に集まり、周囲はざわつき始めた。
「姉ちゃん、うちの子がケガしてて……! 肩のとこ、ぱっくり割れてんだ!」
「こっちもお願い! 転んだときに腕が切れて……血が止まらねぇんだ!」
「列を作ってください、順番です!」
叫び声と期待が入り交じるなか——
「お願いです!!」
ひときわ強い声が、群衆をかき分けて響いた。
ヤーラだった。
泥まみれの顔で、甘奈の前に飛び出す。
「ララのお母さんが……お母さんが、大きな傷を負ったんです!!」
「おい、順番だぞ! 割り込むな!」
「うちも怪我人が出てるんだ!」
だが、ヤーラは引かない。
「お願いです……! ララには、お母さんしかいないんです……!」
「もし、お母さんがいなくなったら……ララ、きっと……!」
泥だらけの顔のまま、ヤーラは涙をこらえながら、甘奈をまっすぐ見つめた。
「どうか……助けてください……!」
その叫びに、周囲の喧騒が、ふっと静まった。
玉が甘奈の横から口を開く。
「どうするんだ? お前の魔力は……いや、お前にはまだ、自分の限界もわかっていないな」
甘奈は心臓がドクンと高鳴るのを感じながら、拳をぎゅっと握った。
(……まだやれる。まだ、大丈夫……だよね?)
一度だけ目を閉じ、深く息を吸って——
甘奈は前を向き、はっきりと言った。
「……行く。ララちゃんのお母さんを……助けに行く」
玉は短く「そうか」とだけ言って、後に続いた。
どーだった?
最初はビビってたけど、やってみたら……なんとかなるもんだね☆
あたし、もっと誰かの役に立てるようになりたいって、思っちゃったかも。
次もよろしくねっ♪




