表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/67

第39話 屋台巡りは悪夢の始まり

今日は午後からリーズも合流するってことで、屋台ぶらぶら計画〜!

ヤーラのおすすめもあるし、めっちゃ楽しみなんだけど……

いや、ほんと、このときのあたしは知らなかったんだよね……。

禁術の失敗を告げられて以来、セラは魂の抜けたような日々を送っていた。

しかし──最近、どこか変わった気がする。


以前のようにきちんと食事をとり、肌の艶も戻っている。

表情も、どこか明るい。

だが……何かが違う。


それは、長くセラを見てきたエルディスだからこそ分かる変化だった。


(……セラに、何があった?)




気になることがもうひとつある。

ダリオのことだ。


最近、やけに地下へ出入りする姿を見かける。

それとなく尋ねても──


「セラさんがまだ完全に動けないので、代わりに雑用を引き受けているだけです」


いつもの人当たりのいい笑顔でそう答える。


彼は、こちらの頼みにもよく応じてくれる、教団でも指折りの熱心な信者だ。

……それでも、胸の奥に妙なひっかかりが残る。


──まるで、何かを隠しているようだ。


(……まさかな)




忠実な信者に疑いを向けるなんて──馬鹿らしい。

その考えを押しやるように、エルディスはゆっくりと仮面をつけた。


◇ ◇ ◇


「ちょっと待ってよぉー…二人とも……」


午前中はモンスターを狩り、午後からはリーズが合流する予定だった。

宿に戻った三人は、今日は屋台をぶらつこうという話になった。


甘奈だって若いはずなのに、ヤーラの体力にはとても敵わない。

年齢の差なのか、獣人族の特性なのか……とにかく元気だ。


最近のリーズも、甘奈たちと一緒ならあまり人間を怖がらなくなってきた。

周囲の人も「何か事情がある」と察して、少しずつ声をかけてくれるようになっている。


そんな“小さな安心”に、甘奈自身も、どこか気が緩んでいたのかもしれない。


──完全に油断していた。


「甘奈さん!」


少し先を歩いていたはずのヤーラが、人混みをかき分けて駆け戻ってくる。

血相を変え、肩で息をしながら叫んだ。


「甘奈さん! 大変です!」


「え? ……ってか、リーズは!?」


「リーズさんが──誘拐されました!!!」


「……は?」


頭が真っ白になる。

胸が締めつけられ、一気に心拍数が上がった。


「白いローブの二人が……何か嗅がせて、リーズがむせて──!」


「あ、焦るのはわかるけど落ち着いて!」


それはヤーラにというより、自分に言い聞かせているようでもあった。

視界が揺れ、真っ先に浮かんだのは──玉の顔。


(でも……玉は宿にいる。ここから走って──)


「どうした?」


背後から、抑揚のない声が落ちてきた。

振り向いた瞬間、その姿は今は神様のように見えた。

玉、背後から現れるの反則じゃない?

あの瞬間だけはマジで神様に見えた。

……まぁ、すぐ現実に引き戻されたけどね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギャル ギャグ パッシュ大賞 ネトコン13
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ