第21話 え、今のって女魔王様でした!? てか生きてるの奇跡じゃん?
玉が最近ちょっと“人間っぽく”なってきたっていうか……あ、いや、別に意味深じゃないからね!?まじで。
じゃ、ゆるっと読んでって〜〜☆
玉もすでに宿に戻っていたようで、部屋の扉を開けた瞬間、開口一番に言われた。
「遅いぞ。あと少し遅かったら迎えにいくところだった」
その言い方、そしてその顔……
なんかこう、帰るのが遅くなった時にパパが言うやつに似てる。
心配してくれてるのは分かるけど、ちょっと不機嫌なやつ。
そういえば、玉は魔法学校で「記憶が戻った」って言ってた。
その影響なのか、最近の玉はなんとなく……人っぽい。いや、前よりも“生きてる”感じがするというか。
──あと、これがわりと重要なんだけど。
服もちゃんと具現化できるようになった。
前はさ、半裸で下半身だけ光のズボン履いてるみたいだったから、目のやり場に困ったんだよね……。
今はちゃんと服着てくれてるから、ようやく落ち着いて目を見て会話できるようになった気がする。
まあ、頭の光沢は相変わらずだけど。
「薬草はどれくらい摘めたんだ?」
「え、と……」
バッグを開いて中身を見せると、玉の眉がピクリと動いた。
「ふざけてるのか? 全然入ってないじゃないか」
「まー、色々あってさ〜?」
そう返すと、ヤーラが複雑そうな顔でうなずいた。
玉は鋭い。たぶん、その顔だけで何かを察したっぽい。
「……話してみろ」
静かな声なのに、空気がピリッと張りつめる。
あたしは視線をヤーラに送り、それから玉に向き直った。
「薬草とりに夢中になっててさ、スマホの赤い点に気づかなくて」
「で、あたしたちじゃかなわないって思って逃げようとしたんだけど……間に合わなかったの」
「……全くお前たちは。だが、無事ならそれでいい。続けろ」
「後ろを見たら、部下みたいなモンスターを引き連れた女魔族の人がいて、『大丈夫か?』って声かけられたの」
「薬草を探してるっていうからさ……つい『どーぞ!』って渡しちゃった……」
玉は顎に手を当て、しばらく考え込んだ。
「モンスターでも、まれに知能を持ったり、話せたりする個体が出てくることがある。北の森のどこかに、魔族の村とは別に、そういったやつらが集団で暮らしているという話を聞いたことはある」
「だが──魔族がモンスターを引き連れているなんて話……いや、まさか」
「その女魔族、他に何か特徴は?」
「ピケ様って呼ばれてました」
その名前を聞いた瞬間だった。
玉の目が、大きく見開かれた。
「……なっ……!」
いつも冷静な玉が、わずかに肩を震わせる。
それは、予想もしていなかった存在を目の前に突きつけられた者の反応だった。
「お前たちが出会ったのは──おそらく、女魔王で間違いない」
「……えっ!?」
あたしとヤーラ、そろって変な声が出た。
ヤーラなんて、口をあんぐり開けて固まってる。
「だってヤーラなんて、その“ピケ”に高い高いされてたじゃん! ヤバくない!?」
「……」
ヤーラは混乱しすぎて、何も言えないみたいだった。
玉は深く息を吐くと、わずかに目を細めて言った。
「……まぁ、無事に帰ってこれたから良かったものの、一歩間違えたら大変なことになってたんだ。慎重に行動してくれ」
その言葉を聞いて、ヤーラがギクッとする。
まぁ、飛びかかる勢いだったもんね……。
「なんだ、隠してることがあるのか?」
(やば……!)
「っていうか玉もさー、城に行ってたんでしょ? まさかあたしたちに黙って、美味しいもの食べてたとかじゃないよねぇ?」
(よし、話題そらし成功〜)
「そんなわけないだろう。冗談は──頭の悪さだけにしてくれ」
「はぁーーー!? 誰がバカだってのよ!!」
読んでくれてありがと〜ん!
ピケ様って名前、正直かわいいし優しかったしで、全然「女魔王」って感じしなかったんだけど!?
玉もあたしのギャグにちゃんとツッコんでくるようになったし……え、これって成長?進化?それともバグ??(どれ)
次回もたぶんドタバタだけど、よかったらまた見にきてな〜♡
甘奈でしたっ!ばいちゃ〜☆




