反則技で勝つ美術の先生
「やあ諸君、突然だが今から君たちにはデスゲームをしてもらう。ルールは簡単、この校舎から生きて出れるのはたった一人だけ、2時間以内にその一人を決定してもらう。さもなければ全員ガスで死ぬことになる。」
「くそっ、どの扉も開かねぇ!」サッカー部の山崎が言う。
「窓も全部閉じられてやがる!」野球部の岡本が叫ぶ。
「あの男のいう通り、最後の一人になるまで殺し合いをするしかないのか・・・」将棋部の水谷が呟く
「え?何あれ?」体操部の山本が指差した先には、すでに4つの生首があった、そこにいたのは暴力部の部長『強剛 豪號血』であった。その口からは涎が垂れており、腕にはドーピングの注射針が5本刺さっていた。
「愚かだ」
美術教員はつぶやいた。
「腕力で飛行し逃亡しようとしたのだが、そんなので勝てるゲームじゃないのにな」
美術教員は相変わらず油絵を書き続けている。女の人が描かれているが、誰なのだろうか
「やはり、この男は面白い!」モニターを見ていた黒幕は美術教員神崎に拍手する。
「残り4人、このゲームもいよいよ終盤戦か・・・」
黒幕が手の中でワイングラスを弄ぶ。
「さぁ神崎。次の戦いはどうする?」
すると神崎はその場で質の低いジャイアンのモノマネをやり始めた。「おい、のび太!野球しようぜ!」完全に中島と混ざっている。これをみるに耐えない他の3人は思わず顔を伏せてしまった!「…今だ」そういい神崎は
ディーラーの3人を蹴飛ばし、エントランスに向け走り出した。
あいつもそこに向かっている。
もう俺とあいつしか残っていないのだから、ここで俺が勝たないと全ての苦労が無駄になってしまう。
美術教員は黒幕のいる部屋にたどり着いた。
「待っていたよ。さぁ決着をつ・・・」黒幕が言い終わらないうちに美術教員は黒幕を殴り、ぼこぼこにした。
こうしてデスゲームは終幕したのだった。