出会いと運命と始まりと…?
割りとテンポがいいです
「つきました!ここが試験会場の酒場です!」
「わぁー!すげー人がいる!皆参加者なのかな?」
酒場に入ったゲンとリオンは酒場内を見回した。辺りは人で溢れており、中には獣人がいたりと、様々な参加者がいた。
「珍しいですね…獣人がいるなんて…」
「そんなに珍しいの?」
「はい、獣人は基本、アドベン大陸に住んでいて、そちらでも試験はあるんです」
「へー「先の言葉を訂正しろ!たわけめ!」…ん?」
声の方を見ると、黒髪でロングヘアで、黒い服と剣を腰につけた気の強そうな少女と、酒を飲み、テーブルに肘をつけながら苛ついている様子の中年男性が口喧嘩をしていた。
「んだよ嬢ちゃん…俺は事実を言っただけだぜ?テメェみたいな子供じゃ、この試験は突破できねぇよ」
「分かり切ってもいないことを勝手に決めつけるな、私の実力なら…必ず合格できるはずだ…!」
「その余裕はどっからくるんだよ」
「なっ…!」
「あわわ…喧嘩ですよ…ゲン君、巻き込まれないように離れましょ…あれ!?ゲン君!?」
「ねー何で喧嘩してんの?」
「「!?」」
二人が喧嘩する中、そちらに集中していたリオンは、ゲンがいなくなっていたのに気づかず、もう一度二人の方を見ると、ゲンは二人の間に座っていたのだった。
「…貴様には関係ないことだ。さっさと散れ」
「何でって?そりゃぁこの嬢ちゃんがな、今回の魔術師試験で合格するって言ってたから俺がアドバイスしたんだよ。でもな、この嬢ちゃん、突然キレだして訂正しろって言ってきたんだよ」
「それは貴様がお前みたいな子供じゃ合格できないどころか死ぬに決まっていると言ったからだろうが!」
「ねぇ、おじさんは前に魔術師試験受けたことあるの?」
「まぁな、しかも何度もな。俺はロン。ロン・ガルゼリーだ。お前も試験の参加者か?嬢ちゃんにも言ったが、この試験は子供じゃ不合格どころか死ぬぜ〜?」
「そんなに難しんだ…「貴様」うわっ!?」
ドンッと、黒髪の少女がテーブルを強く叩いた。先程とは違い、黒く、冷静にキレているようなのが目に見えていた。彼女は腰の剣に手を伸ばし、剣を抜いた。
「今度はその子供に言うか…流石に私の堪忍袋の尾も切れた。今ここで叩き切る」
「おー言ってくれるじゃねぇかなら抵抗しても仕方ねぇよなぁ!?」
と、お互いが見合いだし、構えだした。少女の方は剣を男の方に向け、目を閉じ、男の方は拳を少女に向け、何かを溜めていた。
「何だ何だ?」
「喧嘩か?」
「やれやれー!」
他の参加者達も二人の決闘を観戦するようになり、あっという間に参加者全員が二人の決闘を見始めた。
「一発で決める」
「そっくりお返しだ」
と、二人が動き出した瞬間、少女の方は剣に電気のようなものが流れ出し、男の方は床から土の腕を出した。そして、お互いは相手の方に向かい出した。
「まっ不味いですよ…!あの魔法は両者とも戦闘超特化型の魔法です!これじゃあゲン君が巻き込まれます…!」
お互いがぶつかり合うその時、
「おっと危ね」
少女と男が突然割り込んで来た白髪の少年によって吹き飛ばされた。
「人が近くにいんのに決闘なんかすんなよなーあと少しで俺とコイツにぶつかってたじゃん、平気?」
「…あっうん。平気だよ」
「そっか、てか今の見た?風魔法なんだけど人も結構吹っ飛ぶんだな、初めて知ったよ」
「貴様…!決闘の邪魔をするな…!」
「あと少しでこの拳が当たってたのによぉ…邪魔すんじゃ…!」
「俺、ゼルデ。お前は?」
「俺はゲン!」
「「聞け!!」」
(不味いです不味いです…!喧嘩がかなり広まって…)
「…あんたらさ、俺に殺意むき出しだけど…殺り合う?」
「上等だ」
「ぶん殴ってやる!」
と、ゼルデを入れた3人が喧嘩を再開しようとすると、
チリンチリーン
鈴の音が何処から聞こえた。
『ただいまより、魔術師試験を開始する。受験者全500人ステージの方に目を向けろ』
「えーここに集まった受験者の皆さん、本日は本試験にご参加いただき、まことにありがとうごさいます。私、試験官のバルジと申します。本試験では、皆様が魔術師になる資格が有るかどうかを試すものです。本試験は5つの試験で構成されております。そちらの試験をすべて合格すれば、晴れて合格となります。ただし、この試験は簡単なものではありません。最悪の場合、死に至る場合があります。それをすべて乗り越えられるものこそが魔術師です。それでは皆様、これより第一試験を開始します。」
と、ステージ上で試験官が魔術師試験について説明をし出した。それにより、結果を始めようとした三人は動きを止めた。
「…この続きはまた後でだ、再開次第始める」
「上等だ!」
「いいよー」
「それでは受験者の全500名には、今からとある目的地まで行ってもらいます。その場所とは、ここから数キロ離れた魔術管理局に向かっもらいます。途中、様々なトラップがあるので、制限時間の72時間以内に、そこにたどり着いてください」
「結構遠いところまで行くんですね…」
「それでは…皆様、着地の準備を」
「え?」
と、試験官が着地を促すと、試験官は魔法を唱えだした。
「『バードジャンプ』」
と、試験官が唱えると、ゲン達は突如空中に飛ばされ、都市の外まで放り出された。高度はかなり高いが、地面を見ると、この大陸の草原でもかなり柔らかい素材で出来ていると言われている、包みの森に落下していることが分かった。
「それでも下手したら死にますぅぅぅぅ!?」
「リオン!捕まって!」
「はっはひぃ!」
「おーい、ゲン。平気かー?そっちの女の子もー」
「リオンですぅぅぅ!大丈夫ですぅぅぅ!」
「そっか!そろそろ落ちるぞ!」
と、三人は見事森の柔らかい所に落ちることが出来た。
「しっ死ぬかと思いました…」
「なぁこの森、俺等以外には落下した人はいないのか?」
「そういえば俺ら以外はこっちには飛んでなかったな、みんなバラバラなのかもな「貴様!早くも再開したな!」ん?」
ゲン達が聞こえた声の方向を見ると、先程喧嘩していた少女とロンがいた。
「あぁそうだな!今度こそぶっ飛ばしてやる!」
「おーい、あんたらも落ちたのか?」
「なっ貴様は先の!」
「そういえばお前もだったな!今度こそ…!」
『えー受験者の皆様、私です。今回の第一試験についてお知らせします』
「む?」
「あ?」
『今回の第一試験、受験者500名を五人一組のチームとして魔術管理局まで向かってもらうことになりました。この試験ては仲間とのチームワークが試されるため、皆様、頑張ってお進みください』
「五人一組…?まさかこの五人で進むんですか!?」
「なら俺等仲間じゃん喧嘩してる場合じゃなくね?」
「なっ…!そうだな、しかし、この試験が終わり次第また結婚を申し込む」
「チッ…いいぜ、嬢ちゃん」
「嬢ちゃんではない、ミツキ・アストルフォンだ」
「こっこれ…大丈夫なんですか…ゲン君…?」
「大丈夫でしょ!ニシシ!」
こうして、ゲン、リオン、ゼルテ、ロン、ミツキの最悪なチームが出来たのだった。
こっから四・五話位が第一試験です。第二、第三以降はまぁまぁ長めです。