小説を書くときに使える難読漢字・表現 ー戦闘②ー
今回は戦闘シーンで使える難読漢字・表現を記載しました。ぜひ役立ててください。
十重二十重……幾重にも重なることです。一見するとあまり戦闘シーンには関係ないようにも見えますが、結構使われます。具体的には剣や拳の連撃を例えるのに使われますね。人に囲まれているときにも使われます。
例文:十重二十重の剣撃を全て槍一本で捌いていく。
頻出度★★★
挙措……立ち振る舞いのことです。一流の戦士は敵の一挙手一投足をつぶさに観察し、対策しています。そのため、戦闘シーンではこの漢字が使われることが多いです。
例文:敵の挙措を目ざとく見咎めた。
頻出度★★★
剣戟……刀剣による戦いのことです。戦闘シーンでこの漢字はとてもよく見ますね。
例文:見るも鮮やかな剣戟だった。
頻出度★★★
眦を決する……怒りや決意によって目を大きく見開くことです。
例文:剣士は眦を決すると、裂帛の勢いで斬りこんだ。
頻出度★★☆
明鏡止水……澄み切った心の状態のことです。
例文:明鏡止水の境地に達した彼の剣士は、清廉なる闘志を放っていた。
頻出度★★★
擦過……かすることです。意外とよく見ますね。剣や拳、蹴りや銃弾なんかが体をかするときに使われます。これを使うと、一気に戦闘に危機感がでます。
例文:彼の蹴りが頭上を擦過した。。
頻出度★★★
強靭……しなやかで強いことです。相手の戦力を分析する時に使うことが多いでしょうか。
例文:あの強靭な技と肉体に阻まれたらひとたまりもない。
頻出度★★★
鼓舞……勢いづけることです。大将が軍を率いる時によく使われますね。この漢字は戦闘シーンだけでなく、あらゆる場面でよく見かけます。
例文:王の言葉は兵の士気を鼓舞した。
頻出度★★★
裂帛……絹を引き裂くかのような鋭い声のことです。「裂帛の気合い」という形で非常によく使われます。元々、帛は「帛」と読み、それを「裂く」ので「裂帛」という漢字になりました。
例文:裂帛の気合いでもって敵の軍に突進した。
頻出度★★★
鍔迫り合い……打合せた刀を鍔もとで受け止めたまま押し合うことです。勢力が拮抗した状態のことも意味します。
例文:しばらくの間鍔迫り合いが続いた。
頻出度★★★
一髪千鈞を引く……非常に危険な状態のことです。一本の髪の毛で千鈞、すなわち非常に重たいものを引くことから由来しました。
例文:一髪千鈞を引く戦いがついに決着を迎えようとしていた。
頻出度★★☆
鎬を削る……激しく争うことです。鎬とは刀剣の刃と峰との間にはしる紋線のことです。そこを削るほど打ち合っているのですから、どれだけ激しい戦いなのか分かりますね。
例文:両軍、鎬を削るほどの激戦だった。
頻出度★★☆
頽れる……その場に崩れるように倒れることです。難しい漢字ですね。
例文:銃声がすると、彼は頽れるようにして倒れた。
頻出度★☆☆
激甚……非常に激しいことです。
例文:混戦は激甚を極めた。
頻出度★★☆
乱離骨灰……さんざんな有様になることです。
例文:怪物が拳を振るうやいなや、雑兵が乱離骨灰に砕け散った。
頻出度★☆☆