9話 子供
此れからペルシャと一緒に暮らす様にした。
「ペルシャ!ご飯食べるぞ〜!」
とことこと階段を降りて来てリビングの席に座った。
「金髪の方がアリスで狐の尻尾があるのがマリアだ」
「宜しくね!ペルシャちゃん!」
「宜しく。なーんて可愛いのかしら」
俺とアリスとマリアが先に座っていた所にエレも座る。
パッと手を合わせ感謝の言葉を言う。
「「「「いただきます」」」」
「え?」
「どうしたんだ?」
「私は其れを知ってる」
いただきますを言う文化は日本だけだったはず。
日本人がペルシャの居た世界に伝えた可能性だって捨て切れないが、聞いてみるのが良いだろう。
「ペルシャ、君の国は『日本』じゃ無いか?」
「確か、そうだったかも知れない」
ペルシャの頬に涙が流れる。
俺も転生者だから気持ちはわかるが。
「ねぇペルシャちゃん。私とヴァインの子供にならない?」
暫く固まった様子で下を向いていたが前に向き直り答えを出す。
「うん」
初めての子供。
其れは記憶喪失中の転生者だった。
「うぅぅぅ。アリスは男も出来てないよぉ〜」
「わっちもじゃ〜」
「あ、そうだ。ペルシャ、学校に行かないか?」
「行きたい!」
其れから、ペルシャは学校に通い出した。
数日たった今、やらなければならない事が出来た。
其れは剣聖賢者の育成である。
「よっす!先生ー!」
「…」
シズタ君は名前の真逆で五月蝿いなー。
「こっちだー」
此処はいつもスライムを倒しに行く場所だ。
「ハルカちゃんは私と向こうで決闘よ」
「はい」
「シズタ君は此処で俺と決闘な」
「絶対倒す」
エレ達が離れてから剣を抜き構える。
「本気を出して相手をしよう」
目を瞑り、集中する。
目を開けると瞳が強く輝き、色々な色彩の魔力が大気を震わせる。
「何時でも来い!」
シズタ君は笑顔を一瞬見せて、高速で口を動かす。
「汝 我が剣に宿りし神々よ 力を放ち 我が前の敵を撃ち砕け 聖剣強化!」
シズタ君が一瞬で消えて先程まで居た所に砂埃だけが置いてかれる。
俺は何も無い所で剣を振ると重くなり、火花が散る。
其れはシズタ君が振り下ろした剣だった。
「な、何!?」
魔力を右手に集めて地面を殴る。
ゴォォォォォォォォオオオ!
と地面が唸り、砂埃がかなり広範囲に散った。
地面には半径10メートル位のクレーターが作られる。
続いて魔力を目に集中させ、砂埃を蹴った。
「がぁっ!ゴホッゴホッ…」
足にはベランダに掛けられた布団の様に血を廃棄ながらシズタ君がぶら下がっている。
足から落とし回復魔法をかけて寝させた。
作者「どうもー!作者の浅葱です!」
ナナ「いらっしゃいませ!冒険者組合受付担当のナナです!」
作者「うわ〜、シズタ可哀想」
ナナ「書いたのは浅葱さんですけどね」
作者「まーね」
ナナ「と言うか、もう直ぐですね!」
作者「何が?」
ナナ「そりゃあ勿論、10話ですよ!」
作者「そう言えば次回だな」
ナナ「宴を上げましょう!」
作者「良いけど、10話出したらね」
ナナ「はい!次回!11話 桜魔法!」
作者&ナナ「「お楽しみに!」」