10話 桜魔法
「ハルカちゃんとエレはどうかな」
俺は遠くを見た。
視線の先はピンク色の竜巻だった。
◇
「ゴーレムプラント!」
私は植物で出来たゴーレムを召喚して攻撃させる。
「先生、舐めちゃ駄目」
うわー、ハルカちゃん怖い。
「ファイヤブラスト」
炎の球はゴーレムプラントに直撃してゴーレムプラントが燃え上がる。
仕方ないかー。
「ウィング!」
私の背中に妖精の羽が生える。
地面を蹴って空を飛び、ハルカちゃんに向けていくつかの複合魔法を構築する。
「ハリケーン、ウォーターショット、フレイムジャベリン、グラヴィティコントロール!」
竜巻を作り、水を入れて炎で沸騰させる。
其れを重力操作で圧縮して真っ直ぐ前に放つ。
「ウィンドシールド、アースシールド、ファイヤシールド、サンダーシールド、アイスシールド!」
ハルカちゃんは風・土・炎・雷・氷の順に盾を展開した。
重力弾は大きな爆破を引き起こすが、最後の氷の盾に防がれてしまった。
ハルカちゃんは口を素早く動かして何かを詠唱していた。
「先生、負けを認めて下さい」
「まだ当たってすらいないわ」
「此処は私のフィールド。先生は終わる」
ひらりと一枚のピンク色の花びらが舞い落ちる。
「砕け 偉大なる桜の大樹よ 我が前の敵を 桜の渦で消し飛ばせ 桜魔法桜吹雪の大竜巻」
ハルカちゃんは桜と言う異世界の花に変わり姿を消した。
地面から桜の花びらが私を取り囲むように渦巻き、距離をはすます縮めて行く。
桜の花びらは途端に刃と化し、更に近付いて来る。
「吹き飛ばせ!ウィンドシールド!」
中心から外に向かって風を放つ盾で桜を吹き飛ばす。
「霧化」
私は砂の様な小さな粒子となって桜の外に出る。
「グラヴィティダウン!」
重力を下に強めて桜は重力により地面に叩き付けられる。
花びらが集まり人を形作る。
「私の勝ちね」
「ウィンドジャベリン!」
抵抗しすぎでしょ!
「ロストゲート」
異空間の入り口を出して風の槍を吸い込んで消滅させた。
「参りました」
「よろしい」
◇
終わったな。
俺はシズタ君を担ぎ、2人の元に行く。
「ハルカちゃん。あのピンクの竜巻って桜か?」
「はい」
「桜って確か異世界の日本って国の木だったよね」
「ああ。春になるとピンク色の花が咲くんだ」
「へ~」
俺はハルカちゃんを優しい横目で見て、アイコンタクトをとる。
「桜の木を召喚。桜よ咲け」
地面からにょきにょきと木の幹が伸びて桜がぱっと咲き誇る。
「此れが桜」
「戦闘中は凶器にしか見えなかったけど改めて見ると可愛い花ね」
「此処でご飯を食べようか」
芝生に寝転び、空を見上げた。
今日は一段と青く見えた。
昨日は出せなくてごめんなさい!次回は十話おめでとう会です。




