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魔法使いが魔法使いになりたくて異世界転生をする(英雄の生まれ変わり)  作者: オレオ


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レベリングマシーン、転移型一式


 俺達は奴隷商人の所から屋敷に戻り、ジェニとミラに問い詰められた。私達を置いて何をやって来たのかと。俺は正直に意図として来た事を説明した。


「お兄は何でそんな無駄な事を……ああ、でも村の人手が増えるのは良い事か。」


「そうだよねぇ。流石に知ってる人なら嫌だけど、知らない人の事まで構ってられないよねぇ」


 二人は人族の町で、奴隷が酷使される酷い状況何て見慣れている。彼女達にとっては日常茶飯事なのだ。


「あれ? ジェニは俺が奴隷を持ったり買ったりしようとしたら激怒してなかったか?」


「当たり前じゃない。お兄が女の奴隷を持つのは嫌よ? 当然でしょ」


 と、ジェニは俺限定で嫌だったみたいだ。まあこっちの方が納得できる。


「ああ、そうだな。当たり前だな」


 アイリ達は何か言いたそうな目をしていたが、取りあえずは黙って居る事に決めた様だ。 


「と、まあ、そんな事があった訳だ。ちゃんと説明したんだ、満足したろ?」


「まあ、私は疑って無かったけどねぇ」


「と、ミラは、少し前にすごい剣幕で詰め寄って来た事を、もう覚えていない様である。お粗末な脳みその様だ」


「お兄?考えてる事口に出てる」


 ジェニはわざとやってる事を知って居ながらあえてそう言って来た。


「あ、いっけねっ、てへっ」


 俺は、いつものノリでミラを弄った。


「ひどい!ひどいよぉ……」


「冗談だよ、ミラっおいでっ。」


 そう言うと、ミラはひしっと俺に抱き着いて来た。この時俺はふと思い出した、ムラムラが意味も分からず消えた事を、それを確かめる為にも、俺もミラの事を抱きしめた。ミラの髪に顔をうずめお尻の方にも手を回した。


「えへへぇ、くすぐったいよぅ、ひゃっ、エルっ、準備中! まだ、準備中!」


 俺は、皆に汚い物を見るかのような目で見られていたが、それよりも、俺の性欲が枯れていた事に絶望していた。あれか? EDって奴か? う、嘘だろ? と、俺は困惑し、何か解決に役に立ちそうな魔法は無いかとステータスを目で追って行った。


「なんだよこの称号……大賢者? 何それ? 大賢者タイムって事? ふざけんなよっ」


 この時俺は、周囲の目をはばからず、素で怒声を上げていた。


「え? お兄? どうしちゃったの?」


 ジェニの心底心配そうな声が聞こえて、我に返った。


「ああ、すまん。新たに称号が増えていた。大賢者だとさ」


「はぁ? なんでそれでいきなり怒ったの?」


 ケイは、意味が分からないと疑問を投げかけた。 


「ああ、この称号のせいかは分からないけど、性欲が消えた」


「え?」「へぇ~そうなんだ」


「ええ?」「嘘よね?」「やっべーな子供作れねーじゃん」


 五人の少女たちは一斉に口を開いた。


「それと、MPと魔力が5倍になった……」


「「「「「…………へっ?」」」」」


「まあ、いいや。どうせ何人も一緒に手を出すなんて勇気無いし。誰が先かとかで角が立っても辛いし。いや、その前に拒否られる可能性だってあるんだし? 別に全然辛く無いし? 辛くない事が辛いし?」


「おい、エル! 可笑しくなってるぞ?」


 俺はエティに指摘されて我に返った。皆は何と言って良いか戸惑っている様だ。いや、ミラだけはほっとした様にのんきにしていた。


「まあ、いいや。取り合えず、このステータスを利用して皆でチートレベリングをしようと思う。どうだ?」


 俺は、どうせなら。と、このステータスをこの憎き称号を利用する事に決めた。だが、その内ポイしてやる。絶対にだ。

 

「やっとなのね。お兄、ありがと。レベル上げが満足する所まで行ったら私が絶対に取り戻してみせるから心配いらないからねっ」


 おお、その時を大いに期待している。俺は、大仰に頷いた。


「えへへ、良かったぁ~また忘れたっぷりするのかと思ったよ」


 流石にそれは無いだろ、あれだけ真面目に話し合ったんだし。


「ええと? 私達もいいの?」


 アイリは、控え目に聞いた。


「ああ、当然だ。いやか?」


「いいや、望むところだ。長女として異論は言わせねぇ」


「いや、別に良いけど、異論はあれば言うわよ?」


 と、ケイの言葉に、情けない顔をするエティ。強くイキロと、思いつつ頭を優しくなでた。


「よし、じゃあ、姉さんの所に飛んで、転移魔法陣借りてくるかな」


「なんでそれが必要なのぉ?」


「それは秘密だ。まあ、何時間かは掛かるから気長に待っててくれ」


 その言葉にミラは、あからさまに不満の意を見せたが、俺は取り合わずに転移した。





 そして、公爵邸。執務室前に飛び、今回は感知で確認をしてからノックをした。


「あ、エル君かな? ブルータス。ふふ、やっぱりね、いいわよぉ~」


「失礼します」


「ふふ、いらっしゃい。まだ、メイドさんは来て無いわよ?」


「いえ、また転移魔法陣をお借りしたいと思いまして。と言うか、魔法陣の書き方を軽くでいいので教えて貰えるのが一番いいのですが」


「もしかして、また危険な事をする気じゃ無いわよね?」


「大丈夫ですよ、姉さん。今は妹にこすいとか言われる位安全に気を使ってますから」


「あらあらっ、ふふ、でもその位で良いのよ。じゃあいいわ。でも書き方の方はどうしましょう」


 と、姉さんはブルータスさんの方に視線を向けた。


「申し訳ございません、その様な知識は持ち合わせておりません」


「そっか~、エル君そっちの方は無理みたい」


「本当に姉さんは優しいなぁ。よし、ちょっとルディも呼んで聞いて見ます。姉さんもグラディスの件で話もあるでしょうし」


「え!? ちょっと待ってね。急いで準備するわ」


「姉さんはいつも素敵ですよ。着飾る必要なんて無いのに」


「いいからっ。5分、いえ50分で用意するわ」


 ええ~、10倍に増えたぁ……


「ええと、長すぎるので、20分ほどでお願いします。テレポート」


 交渉の余地を与えず俺はルディの屋敷へと転移した。


「あ、兄さん、そこにいるって事は俺に用ですか?」


 と、ルディはイライザを連れて外に立っていた。


「あ、あれ? う、うん、そうなんだけど」


 俺は、動揺を隠せず、すこしどもってしまった。


「ふん、よくもまあ私の前に顔を出せたもんだね」

 

 あれ? なんか、険が取れてるような。


「まあ、俺が顔を出したのはルディの所ですけどね、フルヒーリング」


 俺は何となく、見るに堪えないからと言う理由で亡くなった手を再生させた。


「……なんだい? 許して欲しいのかい?」


「いえ、そうですね。こんな感じの関係でいたいと思います」


 めったに会わずに偶然会ったとしても敵対はしない、要するにただの他人みたいな関係を所望した。


「ああ、そうかい、願ったりだね」


「それで、兄さんは俺になんの用なんですか?」


「いやぁ、ちょっとまた姉さんの所に付き合って欲しいんだけど」


 いきなり着て連れて行くのに、あと15分くらい待ってからとは言い出しづらく、ちょっと気まずそうに要件を話した。


「ああ、あの件ですか? もちろん構いませんよ」


 ルディはいつもの様に快く了承してくれた。


「それと、知ってたらで良いんだけど、魔法陣の書き方を教えて貰えないか?」


 望みは薄いだろうなと思いながら聞いて見た。


「魔法陣ですか。高度なのは俺も知りませんよ? 学生レベルので良いのならなんとか」 


 だが、ルディは書き方を知っていた様だ。


「ホントか!? ルディ凄いじゃ無いか」


「いや、本当に低レベルの事しか出来ないんですって」


 それでも凄いじゃないか、流石は勤勉なルディだ。


「ああ、書き方を教えてくれるだけで十分さ。後は魔力を使ってズルして仕上げるから」


「ははは、相変わらずですねぇ、そう言うのズルって言いませんよ? 少なくともこの世界では」


「あ、そうだ、ルディは俺にして欲しい事あるか?いつも面倒を掛けてばかりだから何かお返しがしたいと思ってるんだが」


 俺は前々から思っていた事を聞いて見た。


「そうですね、今回は俺より長く生きて下さい」


 予想も出来ない様な事を言い出した。いや、出来ない事でもないか。


「……重いなぁ。もっと軽いの無いの?」


 と、俺は、連れ回した対価に望む事じゃ無いだろと、聞き直した。


「そうですね、また、兄さんと冒険がしたい……ですかね。大人になった今なら、兄さんの無茶な行動にもある程度はついて行けると思いますし」


「おまえなぁ。俺はそんな無茶な事しないぞ? 安全第一だ」


「ふふ、兄さんにとっては普通の事なんでしょうね。兄さんは意外と世間知らずだ」


 なん……だと……そうか、ルディもそう言う事を言える様になったか……良かった。だが、お前は言葉を間違えた。


「ははは、兄に向って世間知らずだ、とはな、良い度胸をしている。さて、どんな遊びを始めようか」


 まったくルディの奴は……と、俺は悪い笑みを浮かべ、ルディに笑いかけた。


「ははは、怖いな……本当に怖い。言うんじゃ無かった」


 おっと、これ以上はダメだな、軽口をもう叩いてくれなくなりそうだ。


「なんてな、冗談だよ。っとそろそろいいだろ、転移して良いか?」


 と、ルディに断りを入れてから、公爵邸、執務室へと、ルディを連れて戻った。


「エル君、お姉さん時間を守れない子は嫌いよ?」


 姉さんは一生懸命お化粧をしてた手を止め、俺をムッとした顔で見た。だが、俺には最高の盾がある、必殺、ルディガード。と、ルディの陰に隠れる様に身をすくめると、姉さんが恋する乙女の顔に切り替わった。


「ほらぁ、ルディのせいで」


 俺はルディを見ながらニヤニヤしながら告げた。 


「すいません。マクレイアー様」


 おい、ルディ! お前鈍感系か? 主人公か? ふむ、これは観察する必要がありますね。


「や、やだぁ、冗談ですわよ。ルディ様」


 と、姉さんはそう言った後、さらにムッとした顔で俺を見た。むむむ、姉さんを取られるとは……これもNTRか? いやいや、冗談を言ってる場合では無い。良く考えたら、ジェニ達も待たせてるんだった。


「と、そうだ。ルディ、俺は用事があるから魔法陣の書き方を教わったら失礼するから。姉さんとの要件を済ます前に教えてくれないか?俺が帰った後にじっくりゆっくり話してくれればいいから」


 そう言った後、姉さんの俺への視線が穏やかなものになった。ふう、良かった良かった。


「ええ、久々なので上手くできるか分かりませんが。まずは、ジェイルエルダーの骨と、スライムゼリーを用意しなくちゃいけませんね」


 スライムだと!?いや、それはいいか、今はいい。


「それはどこで売ってるんだ?」


「ええと、魔法系の店なら大抵はどこでもありますね。ギルドでも売ってますよ?」


 ふむ、じゃあちょっくら狩って、エイブラムさんの所でも行くか。


「じゃあ、ちょっと行って来る。テレポート」


「あ、僕が行きますよ……って早いなぁ」


 と、ルディの発言の前に転移していた俺はさっさと済ませようと一匹を速殺して、素材を持ってギルドへと転移した。全部じゃ多いだろうと、一キロ分だけ残して後は売り、スライムゼリーなる物も買った。そうして、お使いを果たし、俺は帰って来た。だがしかし……


「……」


「……」


 何故か二人は赤くなって黙って居る。なんだ? この空気は、俺が居ない間に何があった!? と思いつつも俺は面白そうなので一緒になって黙ってみた。


「……」


 俺がそうする事により、最初に挙動を見せたのはルディだ。ルディは俺が喋る気が無い事に気が付くや否や、口をカパッと開け、何この人信じらんない。みたいな顔をした。失礼だな。


「……」


 姉さんはもじもじしながら、チラチラと俺とルディを交互に見ている。きっとあれだろ? 早く用事済ませて居なくならないかなぁとか思ってるんだろ? 仕方が無いなぁ、まったく姉さんは……じゃあ口を開くとするか。だがしかし、ここまで引っ張ったんだ、なんかインパクトのある事を言って、どうして黙って居たんですか? と聞かれない様にしなくてはならない。ふむ。


「どうして……二人とも見つめ合って赤くなってるんですか?」


 俺の言葉に二人ともさらに硬直して反応を見せない。最初に反応を見せたのは、忍びかっ! と言う位存在感を消していたブルータスさんがひそかに口元をニヤリと釣り上げた位だろうか。流石にそろそろ教えて貰いたいし、話を振ってみるか。


「ルディ? 取り込み中の様に見えたから黙って居たけど、何も無い様だし、そろそろ教えて貰っていいか?」


 ルディは口元を若干引きつらせながらも、助け船を待っていたのだろう。素直に従ってくれた。


「ええ、はい、その分量で混ぜて下さい。はい、ではこれで陣を描きます」


 と、ルディは配合量を俺に教え、俺が実践し終わると、それを指二本で救い、魔力によって二本指の前に配合した液体の水玉を作り、同様に魔力で作った薄い板に、中二病全開としか言いようがない動きで、颯爽と陣を仕上げた。ほんの5秒程度だ、え? 俺の弟凄くね? マジでカッコいいな、俺も早くやりたい。


 そんな事を考えて居ると、ルディは完成した陣に魔力を込めた。そうすると、陣の中心からこぶし程の炎が……いや、火が付いた。……しょぼ。いやいや、初歩の初歩っていってじゃないか。余りのカッコよさに凄い結果になると錯覚してしまっていた。


「なるほどなぁ。なあルディよ、これは魔力操作でやっても良いの?」


「ええ。高等な魔術師は、その手法を取ります、はやいですしね」


「ルディ様。素敵です……」


 姉さんがトリップしてる。ルディがまたちょっと赤くなって言葉が止まった。


「よし、じゃあちょっとルディの真似してみるか」


 俺は、魔力操作でやろうとしたが、ブルータスさんに声を掛けられ止められた。


「少年、慣れない者が陣を描くのは割と危険だと聞いた。慣れるまで部屋の中では自重して貰えるか?」


 ブルータスさんはそう言いながらも、ちらっと姉さんに視線を向けてからすぐ俺に視線を戻した。なるほど、そろそろ二人にしてやれ、と言う事だろう。


「ああ、そうですよね。これは失念してました。では転移魔法陣はお借りしますね。ルディ、ありがとな。後、姉さんの頼み事の件、頼むな」


「分かりました。また何かあったら声を掛けて下さいね」


「ああ、もちろんだ。だけど嫌な時は断れよ。っと、行くわ。テレポート」


 そうして、俺は転移魔法陣のコピーを早速やってみた。何の問題無く発動した。それを確認してから、俺は魔法の国の最南端、つまりはどこの国にも属さない場所へと繋がっている、魔物が強すぎて開拓を広げられない土地、秘境の地へと走って向かっていた。


「あれ? 俺は何でわざわざ走っているんだ?」


 と、誰が居るでも無いのに呟き、土魔法でグライダーを作り、風魔法で舞い上がって飛んでみた。そして、土魔法で飛びながら形状を弄り、最終的に火魔法で動力を作り、推進力を上げた。だが、思ったよりはスピードは上がらず、結局、走るよりは早い位のスピードで我慢した。


 そんなこんなで国境の壁が見えて来た。このまま超えちゃえーなんてノリで秘境の地へと足を踏み出した。いや、上空だけども。取り合えず開けている場所で、着地して、魔力感知を全開で発動させた。ここは遊び要素を入れてふざけていい場所では無いだろう。と、警戒をしながら感知に引っかかるまでゆっくりと一番近い森に近づいて行った。



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