私について
こわがりである。
だけれどアメリカ旅行へ行くことになった。初めての海外旅行である。どうしよう。どうしよう。
私の名前は真田健太郎。33歳である。私の名前は、姓名判断によると、総画数44で、『転落と波乱の凶数』だそうである。勝手に決めてもらいたくないものだが、念の為、対策欄を読む。『福祉関係の仕事をすると良い』と書いてあった。
それを読んだのが中学生の時だったが、福祉関係の意味を広くとらえて、今は【土つくりマスター】として肥料を作る会社で勤めている。人間は食べて生きているのだし、食物は土からできるのであるからして、土をつくる私の仕事は、結果的に人の役に立つ福祉関係なのだ!と日々思っているわけではないが…。
私には11歳年上の妻がいる。11歳の年の差は普段は感じることはないが、妻が年齢を言ったり、書いたのを見た時に、あぁ、そういえば年上だったなぁ。と思うくらいである。
この妻は私のことを『けんたん』と呼ぶ。年下の私のことがカワイイのであろう、ときには『うずらちゃん』『おまめちゃん』とも呼ぶ。頭もよくナデナデとしてくれる。時に、「うずら!おまめ!」などど『ちゃん』をつけずに私を呼ぶときは、無視をすることにしている。
妻のお気に入りの遊びは、私の頭をひっぱって、「玉ねぎの収穫ー!きゃー!」と言って、私が土から収穫される玉ねぎを演じるのを見るところである。私は妻の希望をかなえるべく、土の中で気持ち良く眠っていたのに、むんずと掴まれ、今まさに土からひっぱりだされる玉ねぎの気持ちになって、「きゃー!きゃー!」と涙ながらの玉ねぎを演じる。それを見て妻はキャッキャッと笑う。我が家の平和が保たれる。
妻に一目ぼれをした男の役割として、これくらいは朝飯前の当然のことである。
妻との出会いはインターネットのあるサイトのオフ会であった。
そのサイトのオフ会は何度か開かれていて、私はすでにその会の常連であった。こわがりの私だが、自分と趣味嗜好のあう人のブログを読んで、そのオフ会に行くのは好きであった。過去形なのは、妻と結婚してからは一切行かなくなったからである。妻といるのがなにより楽しい。妻はとにかくおもしろい人なのだ。




