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日米秘密同盟

久し振りの投稿です。

1943年8月ボストン

日米の全権大使が会談を行っていた

「米軍の準備は進んでいますか?」

〔はい、全て順調です。表向きは日本との決戦に向けてハワイにはハワイ砲と呼んでいる新型砲などを配備しながらもジェット機の運用を前提としたユナイテッドステーツ級や新型ジェット戦闘機などの配備も進んでますよ〕

「そうですか、なら良かった。ところで例の原爆の件ですがどうなりましたかね?」

〔その件も大丈夫です。既に二ヵ所あった原爆工場は両方とも閉鎖が終わっています。後は枢軸の監査員が監査の後、原子力兵器利用禁止委員会の管理下に置かれるだけです〕

「分かりました。アメリカの枢軸参加はもう確定でいいということですね?」

〔はい、でなければ未だ戦争中である国の大使と会談なんて行いません。既に発表されている日米決戦の開戦の日に我らがアメリカ大統領よりソ連への宣戦布告及び枢軸への参加を発表し開戦と同時にハワイに集まっているはずの大艦隊を2つに分けて一つは欧州に派遣させ、もうひとつは黒海に進出し黒海方面に進撃している枢軸陸軍の支援と黒海艦隊及び造船所を攻撃させます〕

「しかしそれではソ連の偵察衛星に動きを捉えられてしまいますよ?」

〔ご心配は無用です。次にハワイ上空を偵察衛星が通過する際に寿命が来ますから〕

「はて?どういう意味でしょうか?」

〔確か今晩は偵察衛星がハワイ上空を通過するはずですから明日には分かりますよ〕

「分かりました。では日米秘密同盟の締結を行いましょう」

〔そうですな、新たな世界秩序のために〕

その夜 ハワイ

ハワイオアフ島のオアフ要塞には新たにハワイ砲と呼ばれる巨大な要塞砲が設置されていた。この砲は陸軍がインディペンデンスのデータベースから発見したとある試作砲を参考に開発した物でその試作砲は前史では衛星打ち上げ滑空砲HARP、通称HARP砲と呼ばれた代物であった。この砲は戦艦の主砲である50口径41センチ砲のライフリングを削り42,4センチの滑空砲にしたものを二つ繋げ106口径まで延ばした物で、砲身長約45mという化け物であった。この砲は90㎏の弾を垂直発射で高度200㎞近くまで打ち上げられ、45度の角度では400㎞以上の飛距離があり、発射角度も0~90度まで変更できタングステンの弾芯とその弾速でハワイに近づく如何なる戦艦も破壊可能とされていた。しかしこの砲が今夜狙うのは戦艦ではなかった

〔主任、軍から発射試験のデータがきました〕

〔良ーし発射準備に入れ、俺達のハワイ砲のデビュー戦だ。近接信管弾を装填、角度90〕

ハワイ砲は垂直になり発射のときを待った

〔発射10秒前9、8、7、6、5、4、3、2、1〕

〔ハワイ砲発射〕

爆音を発ててハワイ砲から発射された近接信管弾は真っ直ぐ宇宙に飛び立った。そして飛び立った弾丸は丁度ハワイを通過しようとしていたソ連の偵察衛星の近くで近接信管が作動し爆発、衛星は炸裂した弾丸の破片で破壊された

〔軍より試験は成功と連絡がきました。主任やりましたね〕

こうして日本も予見しなかった方法で偵察衛星は無力化された。

北大平洋

米軍は大平洋全体に潜水艦による哨戒線をはり哨戒活動を行っていた。

潜水艦パサデナ

艦長のセイラー中尉は苛立っていた。他の同期が戦艦やら空母やらに配置されているのになぜ自分は潜水艦なのか、副官がなぜタナカという日系人なのか、パサデナとはどこの地名なのか、なぜ敵は現れないのか等々の理由があったのだが、彼が潜水艦に配置されたのはただの偶然であった。副官が日系人なのは日本軍の高い対潜能力により多くの潜水艦が撃沈され潜水艦に乗りたがる下士官が減ったため収容所送りにされていた日系人の下士官をのせることになったからであった、また敵が現れないのは日本軍が北大平洋に用事が無かったからであった。余談だがパサデナはカリフォルニアとテキサスにあるが、この艦はテキサスのヒューストンに隣接するパサデナからきている

〔艦長、ソナー手がスクリュー音を探知しました〕

〔ようやく敵がきたか、待ちくたびれたぞ〕

〔反応はどうやら潜水艦のようです〕

〔ちっ水上艦じゃないのか、まぁいい沈めるまでだ〕

しかし探知した敵艦はパサデナとの距離を離していった

〔なんてスピードだ。このパサデナよりも速いだと…〕

パサデナは前史でのパラオ型にあたるが、敵艦はどうやら水中高速型潜水艦らしくパサデナを振り払った

〔畜生、なんてスピードだ。あんなの反則だろう〕

〔艦長、とりあえず今は浮上して司令部に報告しましょう〕

〔ジャップなんぞに言われなくとも分かっている〕

〔私は日系ですが、生粋のアメリカン人です。ジャップと言うのは辞めてください〕

〔分かっているよ、言ってみただけさ。そう本気になるなよ〕

彼らはこの時知るよしもなかったが、この時遭遇した潜水艦はソ連のものであった。ソ連もアメリカの中枢にまで潜入したスパイにより日米の秘密同盟を察知しそれに対応すべく行動を始めたのだった。

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