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3、ユーリとモーリス

いつも読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字が多すぎる作者は皆様の報告ですごく助けられています。

今作も楽しんでいただけると嬉しいです。

「なんてこと!?」


「あいつは馬鹿なのか?」


ユーリとモーリスは私の話を聞いて、すごく怒った。


「あんな性悪女に簡単に騙されるなんて、見損なったわ!」


「あいつ…本当にアニエスの好意に気づいてなかったっていうのか?この俺でさえ気がついているのに」


2人が怒ってくれて救われた気分だ。


「で、私パーティ抜けて冒険者も辞めるって言ってやったの」


2人はそれを聞いて、ひどく驚いた。


「まあ!すごいわアニエス!よく言ったわ!でもあなたがあいつらの為に冒険者を辞めることないのよ」


「そうだぞ!せっかく、ずっと努力してきて、やっとS級になったのに」


冒険者は敷かれたレールの上をがむしゃらに走ってきただけだ。


「私、父親の夢を叶えたくて冒険者やってきたようなもんなんだ。それも叶ったし、父ももう居ない。これからは自分の為に生きようと思うの」


「アニエス…」


ユーリは切なそうに目を細めた。


「せっかくお金もたっぷりあるんだし、違う国で普通の女の子として暮らしてみたい。そしてハリソンよりももっと素敵な人を見つけて結婚するんだ」


そうだ、私の事をあまり知らない国に、一人の少女として普通の幸せを探しに行こう。


「そう…止めても無駄かしら?」


「うん、もう決めたの」


ユーリは私を優しく抱きしめた。


「14歳からこの国で冒険者として頑張ってきたあなたをずっと見てきたわ。周りの大人たちになめられないようにずっと背伸びしてきたことも知ってる。だから年相応のあなたを取り戻したいという気持ちもわかるわ」


ユーリは私の肩に手を置いて私を見つめた。


「私、あなたのことは大切な家族と思っているの。何かあったらいつでも帰ってきて。ここがあなたの実家よ」


「おう、いつでも戻ってこいよ。大歓迎するからな」


「2人とも…」


また涙が出てきた。


「で、いつ頃出発するつもり?」


ユーリが私に問う。


「明日には出発するつもり」


「「明日!!」」


人は驚くとそんなに目が大きくなるのか…。


「急すぎるわ」


「まだ昨日ダンジョンを攻略したばかりだぞ!」


でも決めたのだ、自分で。


「うん、でも決めたから」


何故か自信がみなぎってきた。


新しい人生の門出は早い方がいい。


「しょうがないわね…じゃあ、せめて今夜ははうちに泊まってちょうだい。準備を手伝わせて」


「うん、ありがとう」


「ダンジョン攻略の配当は私が責任を持ってアニエスのギルドの口座に振り込むから」


「うん、信頼してる」


「明日はうんとおしゃれして出発しなさい。手伝ってあげるから」


「うん、そうする。ユーリ、モーリス大好き」


「なんでこんないい子を振ってあの女狐を選んだんだ。本当馬鹿な男だな…」


モーリスが天を仰いで呟いた。

読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

返事が返せないこともありますが、感想必ず読んでます。ありがとうございます。

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