23、農夫マルコス③
いつも読んでいただきありがとうございます。
昨日は投稿できず楽しみにしてくださっていた方すいませんでした。
今日は朝投稿します。
誤字脱字が多すぎる作者は皆様の報告ですごく助けられています。
今作も楽しんでいただけると嬉しいです。
次の店の休み。
私は以前マルコスさんと偶然会ったサンドイッチの屋台の近くにあるベンチまでやってきた。
すでにベンチにはマルコスさんが待っていてくれて、私に気がつくと立ち上がって手を振った。
「マルコスさん、お待たせしました」
今日の私は淡いブルーのヒザ下の丈のワンピース。
白い襟と白いくるみボタンがアクセントになっていてとても気に入っている。
外だし日焼け防止の麦わら帽子もしっかり被っている。
「全然待ってないよ。そのワンピース、かわいいね。よく似合うよ」
そんな真正面から褒められると思ってなかった私は恥ずかしくなった。
「あ、ありがとうございます」
顔が少し赤くなっているだろう。
「今日はうちの自慢の畑を見てくれるなんて嬉しいな」
「はい、是非お願いします」
「じゃあ、行こうか。今1番実っている子はトマトで…」
マルコスさんは饒舌に野菜の話をしながら私の背を優しく押して、畑の方へと促した。
私は気配探知に疎く気が付かなかった。
私達を見つめている人達がいたことを…。
私達がやっと見える遠くの角にディルックとガイアスさんがいた。
「おい、本当に尾行する気なのか?」
ガイアスがディルックに向かって言った。
「当たり前だ。アニーに何かあったらどうする?」
ディルックはアニーから目を離さず答えた。
「でもな、尾行なんかして、アニーにバレたらどうするんだ。それにあの子、相当強いだろ?」
「ああ、お前も気づいてたか。アニーはかなり強いと思う。おそらく俺たちより」
ディルックは振り向きもせず言った。
「わかってるならなんでこんなことしてるんだよ。2人の邪魔をしたいだけなら俺を巻き込まず1人でやれよ」
ガイアスは今にも帰りたそうだ。
そしてディルックは振り向いてガイアスを見た。
「ガイアス。どんなに強くても、アニーは女の子だ。それも全く男慣れしてない」
「まあ、確かにそうだな」
「俺は男だ。それも冒険者だ。俺は絶対にアニーを守りたい。例えアニーが俺より強くても守りたいものは守りたいんだ!」
「…そうだな。ライラにも頼まれたしな」
ディルックはくるりと向きを変えるとまたアニー達を見始めた、
「移動するようだぞ。見つかるなよ」
「わかったよ…。付き合えばいいんだろ、付き合えば」
ディルックはもう一度振り向いてニヤリと笑った。
「ありがとう、心友よ」
「何をさせられてんだ俺は…。どうか知り合いに見られませんように」
ガイアスは神に祈った。
読んでいただきましてありがとうございました。
時間があれば本日2度目、昼投稿もしたいと思います。
引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。
返事が返せないこともありますが、感想必ず読んでます。ありがとうございます。
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