表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桜の木の下でまた会いたいね。  作者: 空×おっさん犬
3/7

止めなきゃ。

1年前の河津桜まつりの帰り道のことだった。

『楽しかったねー。』



特急踊り子で海を見ながら帰る。

彼は何も言わずに缶ビールを開けていく。


仕事で疲れているのだろう。

今回の旅行も部屋ではひたすらパソコンと睨み合っていたからなあ。



彼は今回の旅行については乗り気でなかった。

しかし、私が駄々をこねたのが功を奏したのか、しぶしぶ来てくれた。



缶ビールを開けると彼は寝てしまった。



私はそんな彼の顔を横目に風景を楽しみながら帰る。



楽しいかは微妙だったのが本音だ。




『次は東京ー、東京ー。』




彼を起こす。

『ああ、もう着いたか。』

『うん。』


踊り子を降りる。


『夕飯どうしようか。』

『んあ?そうだなあ。眠いなあ。』

『・・・うちくる?』


彼の家は東京から一本だが、遠いといえば遠い。

私の家は近いので、そちらに泊まることも多い。

だから当然の流れだった。



『うーん、じゃあいくかあ。荷物もあるし。』


『荷物?ああうん。』



荷物なんて、今回の旅の荷物は少なかったはずだ。








家に着く。


彼は家に着くないなや、私の家に置いた彼の荷物を全てバックに詰め出した。



『え?どういう・・・・。』


『もう別れよう。無理だわ。』


『な、なんで、、、』


『思い当たらねえあたりもう無理だわ。』


え、なんでなんで。

意味がわからない。

どんどん荷物をかき集める彼。

私は、私はどうしたら。

彼を止めなきゃ。

とにかく動きを止めて。

それから、話し合いをしなきゃ。



私はあたりを見渡す。

『あ、、、』


花瓶を次の瞬間。



彼の頭に叩きつけていた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ