結婚はB級コメディー映画?
身に覚えのない内出血に腫れ。
くるぶしあたりから始まり脛、膝、腿・・・・・・腰・・・・・・腰?
足に常に幾つかの内出血を維持するのは難しいのではないだろうか。
ポルターガイスト現象か?
「壁が伸びた!」
ホラー映画のようだ。
・・・・・・そんな訳があるか!
「扉が勝手に動いた!」
欠陥住宅のようだ。
・・・・・・やめてくれ、35年ローンを組んだとこだぞ!?
「階段がもう一段あるとは聞いていない!」
ただの不注意だろ。
・・・・・・おい、その階段注文したのはお前だぞ!!
絨毯につまずき、手にしていたコップを庇い足首捻挫。
本人も引くほど腫れていたが骨に異常がなさそうなのが幸いか。
腫れは一週間以上引かず、痛みが引くまで一か月以上。
家中の湿布を使い果たした。
「だって、絨毯が伸びた・・・・・・」
我が家をホラーハウスにしないでくれ。
あと頼むから、事故物件にだけはしてくれるな。
「車に咬まれた!」
・・・・・・今度はなんだ?そんな映画あったか?
「ドアに靴を咬まれた!」
ドアを閉じるのと足を車内に入れるタイミングがおかしい。
・・・・・・自分のさじ加減だろ。
その後も定期的にドアに靴か足首を咬まれている。
降りた後、ドアに齧られる(挟まれる)ことも多々あり。
閉じる前に身を引かないからな。
・・・・・・逆に器用なのか?
腰のアザはこれじゃないのか?
車を乗り換えた後も怪奇現象は収まらず。
「もしやこれは、自動車業界にも狙われているのでは!?」
にもってなんだ?住宅メーカーも関係ないだろ。
被害妄想も甚だしいな。
っていうかお前の弟がどっかの開発って聞いたぞ。
本当に狙われてる説を信じるなら、そこじゃないのか。
今度会ったら、幼い日々いじめたことでも懺悔しとけ。
ガシャン・・・・・・ガシャン・・・ガシャン・・・・・・
結婚は墓場。
そんなふざけたことを言うつもりはない。
しかし結婚するとC級ホラー映画になるのか。
目の前で起きているこれは、かなりマニアックな映画だろうな。
本来、エレベーターに物が挟まれば扉は一度開くはずじゃなかったか?
両肩を一度挟まれて少し開きはした。
その後開ききることなくまた挟み、今は閉じようと何度も挟み続けている。一瞬はホラーっぽいかも?
それ以前に両肩を真っ直ぐに挟まれるのがすごい!
妻は片手をこちらに伸ばし助けを求める格好のまま、扉に翻弄されている。そっと手を扉に掛けると、ガシャンと一度で開く。
「・・・・・・エレベーター協会!おまえもか!?」
違うよ・・・・・・たぶんな。
夫に見捨てられた。助けてくれなかった。
狙われている。殺意を感じる。
墓まで持って行ってやる。末代まで祟ってやる。
はいはい。よしよし。
最後の二つは違うし、末代って自分の子孫を祟るつもりか?
訳の分からんことを言い続ける妻を宥めるのも・・・・・・
結婚の醍醐味なのだろうか・・・・・・