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第16駅 天才少年現る!

「制服の人間に注意しましょう」

「む、トレイン君。それはどういうことかね?」

「多分、駅員は敵かもしれないのですよ、シュバルツ伯」


 大陸は有人駅だから、きっと駅員もどこかにいるだろう。

 倒したと言ってもジスターの件もあるし、注意しないと。


「なるほど、確かに我々は脱走貴族だから、面倒事に巻き込まれない方がよいだろうね」

「天衣無縫に見つかったら一巻のおしまいだもんね、トッくん」

「私、目立ちますから、心配です……」


 真奈はグッと外套を目深に被り直して身を縮ませる。

 俺たちは街の喧噪に紛れるよう、人ごみの中を歩いていった。


 アルペルは広大な駅大陸において、多くの人々が集まる豊かな街だった。

 制服姿の駅員は……いないな。

 王国列車内で訪れたどの街よりも大きく活気もあるしで、そうそう見つかりはしないか。

 目の前で馬車が通り過ぎたところ、通り向かいの宿へと向かった。


 落ち着ける場所を、とチェックインを済ませたシュバルツさん。

 うん、さすがは元貴族だけあって、取ってくれた宿はかなり贅沢なものだった。

 あ、ちなみに彼は魔宝石を数多く隠し持っていたので、金には困らない。

 そのあと、メルフェルタさんが買ってきてくれた新品の洋服で身なりを整える。

 そして俺たちは外へ繰り出すことに。


 宿から出てすぐの分かれ道で、俺たち一行は二手に分かれた。

 真奈はシュバルツさんに連れられ、技師屋で体の調整。

 シュバルツさんは空賊もとい空族としての身支度が必要だとか言っていた。


 俺とフィフィはメルフェルタさんに連れられ、冒険者ギルドという場所に向かう。

 これから旅を続ける以上、冒険者の資格は持っているべきなんだと。


 俺たちは真奈とシュバルツさんを見送り、大通りの賑わいへと歩を進めた。

 ガヤガヤと人通りの多い道、そこでフィフィとメルフェルタさんがギルドについて話を始めた。


「メル姉、冒険者ギルドってどういうところ?」


 はは、メル姉だってさ、フィフィはメルフェルタさんと仲がいいんだな。

 彼女のそばにひっついて、まるで親子みたい。

 メルフェルタさんは、うーんそうだねえ~、と唇に人差し指を当てて、


「冒険者が仕事を紹介してもらうところかな。後は色々と事務的な手続きをしてたりするよ」

「事務手続き、ですか?」


 これは俺、メルフェルタさんに対しては礼儀正しい男の子に努めている。

 母さんには礼儀正しくあるように、私みたいにね! と言われていたから。


 メルフェルタさんはこくりと頷いた。


「そうだよ。たとえば運天士選抜試験の受験手続きとかやってるね。まあ、君たちにはまだ関係のない話だけど」

「えー! う、運天士試験の受験手続ですか?」

「わあ、興味津々だね。でもトレイン君にはまだ早いと思うよ? 受験資格は十八歳からだし。八歳の君には早いよ」

「あ、そうか。それに確か、魔術も武術も特級で語学もペラペラで……っていう要項もありますもんね」


 ……俺は魔術も武術も一級だから届いていない、二番線語しかしゃべれないし。

 これは残念かも。

 すると、メルフェルタさん。


「うーん。その語学とかは、受験するだけなら求められてないんだけどね」

「え、そうなんですか?」

「そうよ。受験資格は確か〝魔術と武術に精通していること〟だけだったかな」

「そ、そうだったんですか……!」

「まあ、受験資格があるってだけで、合格するには君がいうような技能は求められるんだけどね。なんにせよ、君にはまだ早いんじゃないかな?」


 ふむ、なるほどな。

 受験するだけなら、そんなにハードルは高くないのかもしれない。

 どうやら話を聞けば、運天士の資格要項を満たす人間はほとんどいないそうな。

 考えれば当たり前か、母さんのような化け物が特殊なだけで、特級の使い手なんてほとんどいないのだ。

 まあ、俺が十八になるまでには時間はまだまだあるし、ゆっくり着実に鍛えていけばいいことか。

 と、そんなことを考えているうちに冒険者ギルドに到着した俺たちだった。

 大きな看板を見上げれば、そこにはマントを羽織った冒険者風の肖像画が描かれていた。


 ガランガラン。

 木の扉を潜ると、ベルが鳴った。

 ムワッとした熱気というのかな、そんなものを肌に感じ、ちょっと気圧される。

 屈強な男たちが集まれば、さすがに暑苦しいのだ。

 酒場も兼ねた場所だから酒臭いし、フィフィがケホッとむせた。


 対してメルフェルタさんは慣れた様子で、受付カウンターに向かった。

 男たちがその美貌に熱い視線を送る中、俺とフィフィは彼女の後ろをついてった。


 バーのウエイターみたいな恰好をしたお姉さんがこちらに気付くと深々とお辞儀。

 そしてにっこりと出迎えてくれた。


「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件でしょうか?」

「そうね、この子たちに冒険者カードを発行してほしいの」

「え……っと? こちらの小さなお子様のカードをですか?」


 お姉さんが怪訝そうに首を傾げた。

 魔族なのだろうか、長い耳がぴょこんと跳ねる。

 笑顔はまだ崩れてないけど、やっぱり子供が冒険者っておかしいのかも。


 だけどメルフェルタさんは、俺たちの実力を高く評価してくれていた。


「ご心配なさらず。線路延長はすでに大人の冒険者と遜色ない、かなりの使い手です。私が保証します」


 と言って、メルフェルタさんは腰の小物入れから金色のカードを取り出した。

 それをカウンターにカチャリと置く。

 つま先立ちすると、ぎりぎりカードの中身が見れたけど、何のことはないただの金属製のカード。

 ただ受付のお姉さんはカードを見るや否や、スマイルから一転真面目な表情に。


「まあ、これはA級の冒険者カード。……A級冒険者にそこまで言わせるとは。そうですね、了解しました。では小さなお客様がた、こちらへ」

「はーい、お姉さん! 楽しみだなあっ、冒険者カード! 何色かな? ねえ、トッくん?」

「こら、フィフィ。声が大きいよ」


 あんまり大声を出して目立つのはよくない。

 ほら、冒険者のおっさんどもが睨んでるし。

 うわあ、掲示板から依頼の紙をひっぺがしてぐしゃぐしゃに丸めてる……。

 多分、ガキのくせに冒険者だなんて生意気だ! とか思われてるんだろうな。

 妙に視線が痛い中、俺は背中を丸めてギルドの裏方に回った。


 受付のお姉さんに案内されてカウンターの裏側に回ると、そこで金属のカードを渡された。

 色はくすんだ灰色。

 そんなカードをまじまじと見つめていると、お姉さんが説明をしてくれた。


「それは特殊な魔術が施されたカードです。魔力を流し込むと反応する仕組みで、そうすれば我々との契約完了となります」

「ふーん、魔力を流し込めばいいんだね」

「じゃあ、フィフィやってみるか」


 魔力を流すくらいわけないや、といつもの要領でカードに魔力を流し込む。

 するとカードは徐々に色を変化させていき、やがてギラギラと輝く金色となった。

 おまけに俺の名前や肖像までカードに刻まれる。

 おおっ、すごい! このカードにはかなり高度な魔術プログラムが仕込まれてるな。

 ちらりと、フィフィの方を見ると彼女のカードは銀色だった。


 さて、これはどんなもんなのだろうとお姉さんを見上げると、彼女は目を真ん丸にしていた。

 もう唖然といった表情である。


「な……っ! あ、あの、失礼ですが、あなたたち一体いくつなの? もしかして見た目は子供だけど、本当は小人族でもう大人だったりして……?」

「むっ、小人とは失礼な! 僕たちはまだ八歳だよ~だ!」

「こら、フィフィ。失礼だからやめろって」


 アッカンベーはやめろ、お姉さんだって困ってるじゃないか。

 お姉さんはぽかんと口を開けてしまったのだ。


「うそ、まだ八歳ですって? はあ、末恐ろしいお子様ですね……。これはギルドマスターに報告しないと」


 と、何やら大変なことになったみたいで、ギルドのさらに奥へと案内された。

 ギルドの最奥には〝責任者室〟というプレートが掛かった扉があり、その奥に招かれた。

 お姉さんは部屋に入るなり、ギルドマスターと思われるハゲで筋肉質なおっさんに報告を始めた。


「マスター。とても優秀な子がギルドを訪ねてきました。ほら、こちらの子たちが……」


 興奮した様子のお姉さんとは対照的に、おっさんは落ち着いた様子で本棚からひとつ本を取り出しパラパラめくる。


「ちょっと落ち着け。今、名簿を見てるとこだ。えーと、なになに……トレイン・レイルロードとフィフィ・アルユンユか。なるほどこりゃすごい……。この年齢で並の冒険者をはるか上回る線路延長か」


 おっさんは本を取り出しながら、しきりに頷いていた。

 どうやら冒険者カードに魔力を通すと、おっさんが持っている名簿とやらに個人情報が刻まれるみたい。

 へえ、カードにはそこまで複雑な魔術が施されていたのか、びっくりだよ。

 ただ、本当にびっくりしていたのはギルド側の方であり……、


「ははは、さすがは列車が停まってるだけあって、いい人材が集まる。おい、坊主ども。ちょっと俺と握手しろよ」


 本棚からこちらに歩み寄ってくるおっさん。

 フィフィはムッとした表情を浮かべた。


「僕は坊主じゃないやい!」

「お、もしかして女の子だったかい? 悪いね、お嬢ちゃん。ちょっとおじさんと握手してくれよ」


 禿げ頭をペチン。

 結構愛嬌のあるおっさんだな。

 フィフィはほっぺをプックプクにしたままでおっさんと握手した。

 するとおっさんの表情がみるみる険しくなっていく。


「むっ。直で感じるとすごいクオリティだな。……この年齢とは思えない洗練された魔術線路だ。なるほど、これは才能と師匠に恵まれたな」

「当たり前だよ。僕の師匠は最強の剣士だったもん!」


 フィフィはくるりと回り、背負った真っ赤な剣を、どうだ! と言わんばかりに見せつけた。

 余談だが、母さんの剣は彼女に持たせてある。

 彼女にはまだ大きめだが、俺なんかが持つよりきっと役に立ててくれるだろう。


 おっさんはニヤリと笑うと、フィフィの頭を撫でた。


「お嬢ちゃん、これまた立派な剣を持ってるな。たしかにこれは歴戦の風格が漂ってやがる。その剣だけで、師匠の実力が分かるってもんだ」

「そうだよ、師匠はとっても強いんだ! なんたってあの七天士と真っ向からやり合えるくらいだもん」

「ほう、それは興味深いね」


 おっと、さすがにこれ以上はいけないな。

 フィフィめ、調子に乗ってペラペラと母さんの情報を垂れ流しにして!

 ジスターを倒したといっても、大陸の駅員が敵になってる可能性は否めない。

 このおっさんだってもしかしたら危ない人かもしれないのに……。

 ネットに登録はされちゃったけども、余計な情報は出さないに限る。

 すぐに俺はフィフィの口を塞いだ。


「もごっ」

「こら、フィフィ。少し黙ろう。これ以上は駄目」

「むーっ」


 おい、暴れるなよ。

 イテッ、頭突きを貰っちまった。


 するとおっさん。


「じゃあ、そこの坊主。次はお前の番だから俺と握手しろ。名簿を見たところ、お嬢ちゃん以上の才能だろう?」

「お断りします」

「ありゃ、もしかして警戒されてるのか?」

「ちょっと、こっちにも事情があるので……」


 ギルドの人間は駅員ではないんだろうが、警戒して損はないだろう。

 と、身構えているとおっさんは大口を開けて笑い始めた。


「はっはっは。そんなに殺気を飛ばして、本当に子供かよ。坊主がどういう事情を抱えているのか知らないが、ギルドは中立がモットーだ。ましてや子供相手に、何かするなんてありえない」

「……」

「俺は単純に興味が湧いたんだ。まだ子供なのにA級冒険者相当の実力だろ? ギルドとしてもいい人材はちゃんと理解しておく必要があるんだ」

「行こう、フィフィ。メルフェルタさんが待っている」


 彼女の手を取ってこの場から立ち去ろうとする。

 するとおっさんは名簿をペラペラとめくりながら……、


「トレイン・レイルロード……齢八つにして、一級魔術師兼黒天一級の称号を持つ、か。共にS級冒険者であるリリーザ・レイルロードとリニアード・シュトロハイムを両親に持つ。――坊主、悪いことは言わん、俺と握手しておけ」


 足が、止まった。


 リニアード・シュトロハイム。

 それが俺の親父の名前だった。

 数年前に冒険者となった彼は、S級冒険者としてギルドの魔術ネットに登録されていた。


 結局おっさんと握手した俺は、彼に太鼓判を押される形で、冒険者カードにとある推薦印を刻んでもらった。

 もちろんフィフィにも。

 それは運天士試験への推薦を意味する印だった。


「坊主たち、お前らの才能を買って運天士選抜試験への受験資格をやろう。推薦印の有効期限はお前たちが十八歳になるまで、そしてチャンスは一度切り、よく考えて使うことだな」

「わーい、ありがとう。ツルピカおじさん!」

「あのマスター……僕たちにこんなのくれてよかったんですか?」

「年々、優秀な受験者が減っていたからな。坊主どもの才能は近年トップクラスだ。俺の推薦が無駄にならないよう、存分に力を磨けよ」

「あ、あの、ありがとうございました」


 こうして俺たちは冒険者カードを手に入れ、同時に推薦印を貰ったのだった。

 俺の金色のカードには、運天士バッジと同じ模様である天馬の印が刻まれた。

 正直、悪くない気分だ。


 メルフェルタさんの元に戻ると、フィフィがさっそく銀色の冒険者カードを取り出して、


「見てみて、メル姉~! 冒険者カード作ってきたよ!」

「わあ、すごい! 初めてなのにB級の銀色カードだ。……おや、この赤い天馬の印は何かな?」

「よく分からないけど、運天士試験の推薦印だってさ。十八歳にならなくても、これで試験が受けられるんだってさ」

「へえ、初めて見た。フィフィちゃんはすごいんだね」

「トッくんも貰ったよ」


 と、きゃいきゃいやっていると、テーブルの一つから冒険者の一人が立ち上がった。

 あ、珍しい女の人だ。

 周りの冒険者はざわざわと騒ぎだし、煙たがるようにその女の人から距離を置く。

 一方で酔っ払いからは、やーやーと大きな喧騒が生まれていた。


 女の人は腰に手を当てて顎をしゃくり、こちらを見下したような態度だった。


「へえ、そこの金髪坊主が推薦印をねえ?」


 うわあ、さっそく絡んできたぞこのお姉さん。

 メルフェルタさんが、口をとがらせて不満げに腕を組む。

 フィフィも同じくで、今日二回も男の子と間違えられたのでご立腹。


 マントを揺らしながらお姉さんがこっちに寄ってきて、フンと鼻息を一つ。

 女の人なのに背が高い人だ、おかげでメルフェルタさんは上目遣いを強いられてる。


「推薦印を貰ったからどんな子かと思えば、なんだい頭の悪そうな子だね。うちの子の方がよっぽどすごいや」


 お姉さんが嫌味を垂れると、彼女の背後からひょっこりと少年が顔を出した。

 この世界では珍しい黒髪の男の子で、俺たちと年齢は一緒くらいかな。

 お姉さんが顎をしゃくると、少年は冒険者カードを見せてくれた。

 なんと! B級冒険者相当の銀色カードである。

 おまけに推薦印である天馬の印も刻まれていた。

 なるほど、フィフィを馬鹿にするだけはあるみたい。


「ママ、僕の方がすごいよね?」

「当たり前だろう? そうさ、うちの子は天才だよ! そこの馬鹿そうな子供と違ってねっ」


 悔しいけど、確かに男の子はフィフィよりも賢そうな顔をしてた。

 キュッと目尻の上がった目つきは、意地悪そうというよりは利発そう。


 面白くないのだろうか、メルフェルタさんは袖のボタンをつけたり外したりしながらイライラ。

 むむっと口を引き結び、


「う、うちの子だって、天才よ! ねえ、フィフィちゃん?」

「うん。あ、でも僕はメル姉の子じゃないけどね!」


 それにはどっと笑う、周りの冒険者たち。

 メルフェルタさんは頬を真っ赤にして俯いてしまった。

 あんまり背が高くないから、余計小さく見える。


 完全にペースをあっちに持っていかれたな。

 そして流れは自然と決闘っぽくなっていき……、


「ふふん、表へ出な! うちの子と実力の違いを見せつけてやるよ!」


 ママさん冒険者は、これは勝ったと言いたげに顎をしゃくった。


「その推薦印を無効にさせてやるっ」

「ママ、見ててよ! こんな馬鹿そうな子供、一瞬でけちょんけちょんにしてやるからね」


 こうしてフィフィと黒髪少年の決闘が始まったのだった。

 しかし結果は思いのほかあっさり決まって……、


「ぐぎゃあ!」


 黒髪少年はフィフィの拳骨ワンパンで沈んだ。

 大の字となって道に転がり、通行人のひんしゅくを買っている。

 なに、あの陽炎の剣士が育てたフィフィさんだからな当たり前の結果だった。


 すぐにママさん冒険者が気を失った男の子を抱きかかえて、涙目を浮かべる。

 なぜか女の子座りになってるのが、負け犬っぽくてポイントが高い。


「ああっ、ルフェール! 目を覚まして!」

「やーいやーい、僕の勝ち~!」


 フィフィはピョンピョン飛び跳ねながら、メルフェルタさんに抱きついた。

 よくやった! とメルフェルタさんが彼女の頭をなでなで。


 やほど悔しかったのだろう、ママさん冒険者は歯をギリギリ鳴らした。


「く、くそ! お前、名前は?」

「フィフィ・アルユンユだよ。どうだ、参ったか~?」

「くっ、これは何かの偶然だ。そ、そう……そっちの赤茶髪の男の子相手ならきっと……っ」

「何言ってんのおばさん。トッくんの方がもっと強いよ。だって金色カードだもん!」


 フィフィの言葉を受け、メルフェルタさんは俺の胸元をまさぐると、金色カードを冒険者親子に見せつけた。

 日光に金色のカードが仰々しく輝く。

 メルフェルタさんもまた得意げに笑みを浮かべると、悔しさに表情を歪ませるママさん。


「……く、くそっ。こ、この借りはいずれ返す! 私はA級冒険者アルジェリカ・ベルオルクだ! お、覚えてるんだねっ!」


 と、捨て台詞を吐いて、ママさん冒険者は逃げ帰ってしまった。

 こうして少し性格の悪いアルジェリカさんと、マザコンっぽいが天才であるルフェール君と知り合ってしまった。

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